まず親が理解を示すこと

デジタル化した世の中を生きていると、ゲーム依存になることも少なくありません。
最近は、スーツを着たサラリーマンがスマートホンなどでゲームをやっている姿をよく見かけます。
これは、子供に限らず日本人全体がゲーム依存に陥っているといってもよいでしょう。
このようになってしまうのは、しっかりとした理由があります。
それをよく理解せず、頭ごなしにゲームをしている子供に対して叱りつけても意味がありません。

確かに、依存し過ぎると引きこもりになってしまう可能性もありますが必ずしもゲーム依存と引きこもりには直接的な因果関係があるわけではないです。
そのため、あまり心配し過ぎてもいけませんがそれ以前に親がなぜ世の中の老若男女がゲームにはまっているかを理解することが必要になります。
子供のころゲームにはまっていた親の世代は50歳未満になるでしょう。
今の50歳未満の年齢は、ちょうどテレビゲームが出たころで小学生から中学生ぐらいの思い出としてゲームをしていたことを思い出す大人も少なくないはずです。

そのときなぜ自分ははまっていたのかをよく理解しなければなりません。
ただ、単に面白いからと言う理由ではなく深層心理の深いところでもっと別のものが働いていることを理解しておくべきです。
その点が理解できればようやく、子供と対等に話し合うことができます。
そして、ゲーム依存から抜け出す手立てがわかってくるでしょう。

ゲームにはまってしまう理由

では、ゲームにはまってしまう理由とはいったい何でしょうか。
その理由はなんといっても、現実社会に目標を持つことができないからです。
当然、今の世の中のように大人がゲームにはまっている時代でもそれに時間を取られずにしっかりと目標を達成していく子供も少なくありません。
その一方で、どっぷりとつまらない事に時間を使いバーチャルの世界の中でひとり楽しんでいる人も多い傾向にあります。

その違いは何かといえば、明確な目標を持っているかどうかの違いになります。
今の世の中は、目標をもちにくい世の中といわれていますが、その原因の多くは大人になるといってよいでしょう。
もちろん大人だけが悪いわけではありませんが、世の中を変えるためにはまず親の世代から立ち上がらなければいけません。
そこで、親として考えたいことは、なぜ今目標をもちにくいかの原因を考えることです。
その理由の一つは、社会が発展しどこに向かったらよいのかはわからないからでしょう。
実は、成人している大人のほとんどにそのような気配があります。
とりあえず会社に入って安定した給料をもらえればそれでよい、と考えてしまっている人が少なくないことを見ればわかるでしょう。

これは、ある意味自分の将来に対する目標がないのと同じです。
そのような大人が増えていけば、自分の将来に目標を持つことができない子供が増えていっても仕方ありません。

現実とゲームの世界の違い

ゲームにはまってしまうのは、現実世界よりもゲームの世界にこもっていた方が面白いからです。
実際には、普通に考えてリアルな世界の方がはるかに面白いですが、それを刺激と感じないのは頑張ってもたかが知れていると感じているからでしょう。
例えば、今の大人の世代を見ると、がんばってもせいぜい大した給料しかもらえないとあきらめてしまっている傾向があります。
それ以上頑張ればもう少し何とかなるかも知れないけども、まあまあ生活できるので今の生活でも十分ではないかと考えている大人が圧倒的に多いでしょう。

会社員をやっている人でも、40歳になるといよいよその会社内での自分のゴールが明確に見えてきます。
自分は頑張ってもこの程度しか出世できないことがはっきりとわかってしまう年齢が、40歳以上です。
そうすると、人間は現状維持をするようになります。現状維持をすることは、ある意味停滞しているのと同じです。
実は、停滞すること自体が後退を意味していることを理解しておくべきでしょう。

大人が目標を持たず現状からじりじりと後退している現状をみれば、子供もやる気がなくなってしまいます。
それよりも、ゲームの世界にこもった方がレベルアップができますし自分の思う通りの生き方をすることができることに気がついてしまったわけです。

まず大人の態度から変更していく

ここまで話してきたように、子供がどのように成長するかどのように考えていくかは、身近な大人の影響を強烈に受けていることがわかります。
特に、親の影響は非常に強く無意識のうちに子供は親に近いような大人になりたがる傾向があります。
大人自身が夢のない生活をしていると、子供自身も夢のない生活を好みたがるわけです。

ただ、人間は少なくとも何らかの刺激を受けながら生きていく生き物です。
子供が人生に疲れ切った大人のようになにも刺激がない状態だと、それこそつまらない一生を送ることになると無意識のうちに気が付いています。
そこで子供が考えたのは、自分の身近にある刺激のあるものをとりいれようとすることです。
人によってはそれはテレビかもしれませんし、恋人かもしれません。
あるいは、ゲームの人もいるでしょう。
ゲームにはまっている人は、たまたま身近なところにゲームがあったのでそれにはまってしまったわけです。

これはゲームを取り上げれば良い話ではなく、大人自身が子供にリアルな世界に生きることの方がゲームの何十倍も楽しいことを示してやらなければいけません。
そのような流れを作りたいならば、今の大人自身が考え方を変えることがスタートになります。
大人も、自分の将来をあきらめていることが多いですが、そんなことはないことに気がつかなければいけません。そもそも、将来がどうなるかは誰にもわかりません。
それならば、子供のころのように大きな目標に向けて踏み出してみましょう。

まずは大人が高い抽象度で生きるようにする

大人が目標に向かって踏み出すといっても、何をしたらよいのかわからないでしょう。
特に会社員の場合は、自分の将来がある程度わかってしまっていますので会社の中で何かを期待するのは難しいです。
かといって、転職をするのも給料が下がる一方になりますので大した期待はできません。
ですが、それ以外のものに情熱を燃やしてみるのがよいでしょう。
だからといって、大人も一緒になってゲームをしてしまえば本末転倒です。
そうではなく、自分を高めるために様々な勉強することです。
勉強といっても学校の勉強ではなく、本当の意味の勉強をスタートするべきでしょう。

実は、人間は抽象度が高い人の方が圧倒的に楽しい人生を送っています。
抽象度が高いとは、たとえるならば世の中を飛んでいる鳥になったつもりで俯瞰するような感じです。
そうすると、今まで人間の視点で見ていた物事が別の視点から見えるようになり全体像をつかむことができます。
このように、抽象度を高めることにより世の中が見えてきて大人自身の生活も楽しくなるでしょう。
お金もある程度思うままに手に入れることができます。
いやな仕事も、やめて自分の好きな仕事をすることも可能です。
このような面白い世界があることをまず大人自身が知らなければできません。
なぜ知らないかといえば、常識にとらわれ過ぎてしまっているからです。
まずは常識を越え自分自身の能力を最大限に発揮すれば、子供自身もそれに触発され現実の世界を生きるようになります。

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子供の中にも様々な人がいますが、ゲーム依存症の子供は少なくありません。
あまりゲーム依存症になってしまうと、今度は引きこもりになってしまうと心配する親もいるかもしれません。
ですが、引きこもりとゲーム依存は実はそこまで明確な因果関係はないです。
それよりも、ゲーム依存から抜け出せなくなると、本当に面白い人生を歩むことができなくなってしまうことを心配した方がよいでしょう。

そこで、まず大人が見本を見せてあげることです。
子供が現実世界からそむけてゲームにはまってしまうのは、大人自身が自分の人生を「この程度の人生でいいか」と中途半端に満足してしまっている点です。
大人自身が、新たな目標もち常識を越えて未来に突き進むことが重要です。
とにかく子供に面白い世界を教えてあげましょう。