前回のメールマガジンでは、
“最高の言葉がけ”はどんなタイミングで、
どのくらいの頻度でかけて上げればよいか?
というご質問を頂き、回答致しました。
そして、前回のメールの中で、
ご質問を下さった親御様との
やり取りをすべて掲載致しました。
前回のメールの最後に、
ご質問を頂いた親御様とのやり取りの中で、
「御様から頂いた情報と
やり取りの中から、
“非常に懸念を抱いていること”
があります。」
とお伝えしました。
聞かれたことだけに答えず、
なぜこの懸念をお伝えするのか?
それは、このお子さまを助けたいから、
そのために役立てていただきたいから、
です。
まずは、質問を下さった
親御様とのやり取りを以下に
引用しますので、私がどこに
懸念を持ったのか、あなたも考えて見てください。
本日のメールマガジンをご覧頂ければ、
前回、ご質問を頂いた
親御様に関しましては、
お子様のテストに対する
拒否感、不安感が和らぎます。
・メールマガジン読者の方は
不登校解決のヒントを得られます。
——–以下、親御様と新井のやりとり——-
<親御様からの質問>
中3の息子が実力テストを
受けたくないと今日学校を休みました。
「負けるな、立ち向かえ、当たって砕けて来い」
と叱咤する祖母をなんとかなだめ休ませました。
「明日は試験がないから学校に行く」と
本人は言いますが判りません。
たぶん行かないのではないかと危惧します。
そこで、この言葉掛けが目に止まりました。
『勉強がわからなくても、
テストがダメでも、
課題がちゃんとできなくても、
ルーズであっても、
お母さんはあなたを愛してる。
あなたが大好き。世界で一番大切。』
上記の言葉を昨日掛ければ良かったのですが、
メールマガジンを開く事に思い至りませんでした。
というかテストを受けさせる為に
夜寝かせる事に必死でした。
背中を赤子の様に たたき続けてやっと寝ました
この言葉は次のテスト前に
掛けるものでしょうか?
それとも今日でしょうか?
それとも今後繰り返し
掛け続けるべきものでしょうか?
タイミングと頻度で効果がかなり
変るのではないかと思案しております。
宜しくご教示下さい。
<新井回答(質問)>
こんにちは。
こちらは公開可能な質問と考えてよろしいでしょうか。
あと、テストの状況をお教えください。
<親御様回答>
新井先生 お返事ありがとうございます。
公開大丈夫です。
>あと、テストの状況をお教えください。
これまでのテストでしょうか。
我が家は勉強の事はあまり言わない
様にしていますが、
(今思うと回数が少ない分
プレッシャーは大きかったかも)、
息子は家では勉強が出来ないからと
自分から、今年の6月から
塾に通うようになりました。
まあまあ、まじめに通いましたが、
一向に成績が上がりませんでした。
先週くらいまでは勉強の事や
塾の事をちょくちょく話してくれていましたが、
同居の祖父の余命宣告や、
同僚職員の長期病欠で忙殺され、
よく話を聞いていませんでした
思い出せば最後に話してくれたのは、
「2週間前に今日の塾の問題が
難しくて凄く時間がかかったけど、
頑張って解いたよ!」
と自慢げに話してくれたのが最後です。
思えばその時の話を良く思い出せません。
なので、共感は凄く少なかったのではないか・・・
と思われます。
そのころから急激に夜寝るのが遅くなり
朝の目覚めも悪くなりました。
私は相手の話を親身に聞く
ということが凄く苦手で、
3年前から不登校の姉(現在は改善傾向)
に良くなじられていて、
いま現在も職場や友人関係においても
悩み続けています。
言い訳と自分話が多くなりました、
すいません。
成績は下から数えたほうが早いようです。
志望校には360点必要だけど
240点と先月の三者面談で言われました。
質問に答えられているでしょうか。
必要事項ありましたら何なりとお聞き下さい。
では宜しくお願いします。
——–以上、親御様と新井のやりとりここまで——-
私がどこに懸念を持ったのか、
あなたは気が付きましたか?
では、今から“懸念”について解説します。
ポイントは3つあります。
1つ目のポイントは「主語」は誰か?
ということです。
前々回のメールマガジンで公開した
“最高の言葉掛け”の一つに
「…お母さんはあなたを愛している。」
というものがありました。
これは、“お母さんは”が
主語になっていますね。
この言葉掛けの大事な点は
お子様はそもそも、誰のためにテストを受け
誰のために頑張ろうとし、
誰のためにテストを回避しようとしたのか?
このことを親御様がよーく
理解しておくことが大事なのです。
つまり、これはお母さんのためなのか
お父さんのためなのか、
はたまだ違う人のためなのか・・・
“言葉掛けの言葉を作る人が、
把握しておく必要があります。”
ココでいう言葉を作る人は、
他でもない、このメールマガジンを
ご覧の親御様である、あなたになります。
テストを受けることによって
誰からの愛情を得ようとしているのか?
裏返すと、悪い点数を避けることによって
誰からの愛情欠如を避けようとしているのか?
これについて、よく考えておいて下さい。
2点目は最高の言葉掛けの一つである
『勉強がわからなくても、
テストがダメでも、
課題がちゃんとできなくても、
ルーズであっても…』
上の4行は、無条件のパート
(あるいは条件解除のパートともいいます)
といいます。
“お子様が自分で自分にかけてしまった
条件を外してあげる。”
という目的のパートです。
この、無条件のパートで、
親御様がお子様に掛けようとしている言葉が
お子様にピッタリあっているのか?
についてもよく考えておいて下さい。
3点目
この親御様(お祖母様も)は深刻な、
「共感欠如」が見られますね。
実際に、この親御様は
「私は相手の話を親身に聞く
ということが凄く苦手で・・・」
と書いておられます。
子供の話を親身になって聞けないことも、
子供がほめて欲しいと思った時に
ちゃんと共感してほめてあげられてないことも、
共感であったりプラスの言葉の
大きな問題を表しているといえます。
(祖母様をなだめたことは、
とても素晴らしいと思いますよ)
こういった、共感欠如や
言葉の原因による
不登校に関わる問題の場合は
そもそも、この言葉掛けは
適さない可能性があります。
もちろん、掛けて使って
みられることは大いに構いませんが、
効果的ではない可能性があります。
それは、なぜかと申しますと
テストを回避するお子様の心理を推測すると
「テストの点数が悪い自分は親から愛されない。
だから、テストを受けない。」
というわけでは“ない”可能性が私の経験上、
圧倒的に高いと考えています。
では、それではないとしたら、
テストを回避させる根源的な心の悩みは何なのか?
テストを回避したがる本当の心理学的理由は
いくつか推測されます。
そのうち、私が一番大きいのではないかと
考えていることがあります。
それは、何だと思いますか?
クイズとしてお出しします。
あなたも考えてください。
そして考えた答えを是非私にお教えください。
真剣に答えを探して頂くことで
あなたの共感力は確実にアップします。
クイズのご回答は以下より受け付けます。
↓↓↓
https://goo.gl/4XpzQj
回答期限は2015年10月20日(火)までとなります。
あなたからのご回答をお待ちしております。