あなたは不登校の原因の1つに「嫌われ不安」があることをご存知ですか?
「嫌われ不安」は、とても大きな原因で、ほぼ全ての不登校に関わっていると言ってもいいほどです。
不登校のお子さんは、本当の自分を隠しています。
なぜかというと人と深くつながるのが怖いからです。
人と深くつながるとはどういうことかというと、機能的な自分ではなく、情緒的な自分を出すからです。
上っ面だけではなく、素の自分を見せたときに、人がその自分を無条件に受け入れてくれるかどうか?
不登校のお子さんは、受け入れてくれないと思っています。
本当の自分は相手にとって価値がなく、魅力もなく、楽しくもないため、相手は自分を拒否したり、拒絶したり、自分から離れていくと感じてしまうのです。
これは人から嫌われるという不安を表しています。
しかし実際にそのような目にあったことは、ほとんどの人はありません。
ほとんどの人は、こういう実体験をもっていないのです。なのになぜ、このような不安が生まれるのか?
それはもう皆さんお気づきでしょう。
共感が欠如しているからです。
ホンモノ共感をされないことによって、子供は親の気持ちが自分の気持ちから離れていると、無意識のうちに何度も自分に刷り込んでいます。
共感されないことによって、自分の気持ち、本当の自分は相手にとって、なんの魅力もないと誤った認識を自分に刷り込んでしまうのです。
だから彼らはその不安から逃れようと、嫌われまいと、必死に魅力的な自分を作り上げようとします。
それが機能的価値を追い求める理由です。
しかし機能的価値にはキリがありません。
だから、素の自分を受け入れない限り、人は無限に「嫌われ不安」の中で苦しみ続けてしまうのです。
つまりこの「嫌われ不安」がなくなれば、不登校が解決できるということになります。
このあたりの話までは、過去の私のセミナーやブログで何度もお伝えしてきています。
不登校の解決には、まずは親御様が基本的にホンモノ共感を身につけ、全てありのままのお子さんを受け入れることです。
簡単に言っていますが、これが実に難しいことなのです。
多くの親御様にとって、ありのままのお子さんを受け入れることは、本当に困難を極めるのです。
お子さんが気持ちをストレートに出すと、多くの親御様は腰が引けて、共感とは全く違う反応を示します。
そこで気づくことができればいいのですが、多くの親御様は自分がありのままの子供を受け入れていないことに気づいていないのです。
なぜ、ありのままの子供を受け入れることができないのか?
そこに親御様自身の機能的な価値観が大きく立ちはだかっているからです。
そして親御様の機能的な価値観の裏に「嫌われ不安」があるのです。
「高い機能を備えた自分でないと、自分は世間から嫌われる。社会にとっていらない人間と思われる。」
この「嫌われ不安」があるために、機能を捨てようとする子供の姿を受け入れることができないのです。
この機能には「嫌われ不安」が隠れています。
そして「役立たず不安」や劣等感と連動して、複雑な自己肯定感の低さを生み出し、不登校の解決を阻んでしまうのです。
再度、重要なことを言います。
親御様は、難しいことを考えずにホンモノ共感に挑んでください。ありのままのお子さんの状態を完全に受け入れるのです。
そうしないと、取り返しのつかないことになってしまいます。
前回、私はストレス解消方法の中で、家族または友人を話す割合が山形県は少なくなっているというニュースをご紹介しました。
なぜ、ストレスを感じながら、その悩みを家族または友人と話さないのか?
これこそわかりにくいかもしれませんが「嫌われ不安」が原因なのです。
コミュニケーションを取ることによって自分の感情、情緒、つまり素の自分をさらすことになります。
素の自分が相手にとって迷惑であるとか、相手から好まれないという自己肯定感の低さがあると、必ずコミュニケーションを避けようとするからです。
これが悪化すると、ゲーム依存やインターネット依存などの二次元に逃げ込むだけでなく、最悪の場合、鬱(うつ)や引きこもりになり、誰ともしゃべらなくなってしまいます。
不登校が解決しないばかりか、さらに悪化するという事態になりかねないからです。
つまり鬱(うつ)や引きこもり、メンタルヘルスの発生の鍵を「嫌われ不安」が握っているとも言えるのです。
これらを根本的に改善する方法も、共感であると私は考えています。
だからこそ、すぐにはお子さんの状態をありのままに受け入れることは難しくても、ホンモノ共感に挑み、失敗を繰り返しながらも、身につける努力をしていく必要があるのです。
そして親御様がホンモノ共感を身につけるには、お子さんの状態をありのままに受け入れるとともに、お子さんに興味・関心を持つことが大事です。
これもまた深い話なので、次回お話しします。
ホンモノ共感クイズ「この魚、変な匂いする。」
前回のクイズに8名の方から回答をいただきました。ありがとうございます。
みなさんの回答、非常に素晴らしいです。ありがとうございます。
ポイントはお子さんの嗅覚にきちんと焦点を当てることです。魚が安いかどうかではありません。
小太郎さん
正直なコメントありがとうございます。小太郎さんのホンモノ共感の第1歩がこの臭い魚にありますね。
魚が安いから匂いがするとは限らないです。
お子さんは自分の嗅覚の話をしています。お子さんが匂いをどう感じたかに焦点を当てた会話をし続けなければいけないのです。
もしこの点がずれてしまうと、これが実は「嫌われ不安」を生んでしまうからです。
「自分の感覚を素直に出すと人は嫌がって、さっさと通り過ぎようとする。あっさり終わらせようとする。」
こんなふうにお子さんは感じて、「嫌われ不安」をもってしまうのです。
だからこそ、ホンモノ共感で、お子さんの嗅覚に粘りに粘って止まり続けなければいけないのです。
ホンモノ共感クイズ「この洗濯物が臭い。」
子供「この洗濯物が臭い。」
母親「そんなことないよ。ちゃんと洗ったよ。あんたの鼻がおかしいじゃないの。」
こういった会話も、実は不登校の家庭ではよく見られます。
ちゃんと洗ったはずの洗濯物が「臭い。」と言われたら、お母さんなら、思わず迎撃してしまいますよね。
この会話で迎撃してはいけない理由と、迎撃せずにホンモノ共感で対応する場合の会話例を7/5(月)17:00までにブログにコメントしてください。
ご自身で会話の改善点を考えて、ホンモノ共感の言葉をつくることで、皆さんの共感力は上がっていきます。
来週7/7(水)に私が考える理由とホンモノ共感の会話をお伝えしますので、ぜひ、この機会を活用して、不登校の改善に役立ててくださいね。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。