1. Hさんが不登校になった経緯

2. Hさんの不登校の引き金

3. 不登校の解決のカギ

4. 親のHさんへの対応の変化

5.  カウンセリング後Hさんはどうなったのか?

6. カウンセリング経過

7.  まとめ

家族構成:両親、異父姉

 

1. Hさんが不登校になった経緯

小5の秋に突然「もう学校に行きたくない。自分が嫌い。もう死んでしまいたい。」と言い出し、転校したいと言い始める。

きっかけはSNSによるいじめだったものの、実は小2の頃から、学校で居心地の悪さを感じていたことがわかる。

年明けから、礼儀正しかった息子が、汚い言葉を使うようになり、「なんで自分を産んだんだ。自分は生まれてこなければよかったのだ。」といって、包丁を握りしめて叫んだりするようになる。

 

また朝起こした時、もの凄く荒れて、人が変わったように汚い言葉、「ファックビッチ」などを使うようになる。

今までの積極的で何でもできる息子と、ボロボロになって行き場を失っている、今の息子のギャップに、ただただ呆然として、冬休み明けに地元の小学校に転校し、無事、小学校は卒業する。

 

中学に入り、遅刻をしても出席しようと頑張ってはいたものの、学校そのものに恐怖感というか居心地の悪さを感じ、「どうしても行かなくちゃいけないの?」などと言い、自分の気持ちに反して無理やり学校に通う。

時々息ができない、首が締め付けられる気がする、胸が痛いというパニックアタックの症状もみられるようになり、冬休み明けからは全く登校できなくなる。

 

2. Hさんの不登校の引き金

「あっくん、もう8時よ。どうする起きれる?

そろそろ起きた方がいいよ。

あと5分よ、ラストチャンスよ。」

 

と朝起こす時に使っていた言葉が、マイナス言葉だったため、毎朝、見捨てられ不安を植え付けることになり、不登校になる。

ラストチャンスの意味は、「これ過ぎたら、ほっとくからね。私があなたのことに関わっているのはあと、5分、それ以降は知らない。見捨てるぞ!」という子供を突き放す言葉で、子供に脅迫観念を植え付けていた。

 

3.不登校の解決のカギ

①プラス言葉とホンモノ共感で子供との愛着関係をつくってもらったこと

両親ともに完璧主義、物事の考え方も行動も余裕がない人だったので、完璧主義を治させた。

特に、親のエゴで、必要のない鎧を着て、異国の地で負けないように戦わなければという、変な競争意識や、親の都合に子供を合わせていた、いい親を気取っていたことを止めてもらった。

 

②親としてブレるなと覚悟を決めさせた

「息子が中学高校いけず、社会的問題起きたら、どうなるのか?」とお子さんが悪い方向に行くという不安ばかり感じていた。

子供を信頼していないと同時に、親としての覚悟が全くなかった。

子どもを信頼できない親は自分も信頼できない。

 

「我が子を信頼し切っていますか?

お母様はご自分を信じきっていますか?

我が子がどんな問題を起こそうと、最後は全て親が責任を取るという覚悟ができていますか?」

 

という言葉とともに、親としての覚悟を決めさせた。

 

4.親のHさんへの対応の変化

・不登校の改善効果がある10のプラスの言葉がけと接し方を毎日実行し続けた。

・本当に息子が訴えている心の声を聴いて、一人の人間として尊重し、息子のありのままの姿を受け止めてあげた。

・息子に対してお膳立てをするようなことも一切やめ、何かをする時に意味もなく急がせたり、時間の枠にはめてコントロールすることをやめ、黙って話に耳を傾けるなどを徹底した。

・子供の目線に合わせられる余裕を持つこと、一緒に楽しむこと、安心できる場所と無償の愛を与えるようにした。

・自分の子供を本当に信頼して、じっと見守り、必要な時だけ手を差し伸べた。

 

◆カウンセリング前

礼儀正しかった息子が、汚い言葉を使うようになり、「なんで自分を産んだんだ。自分は生まれてこなければよかったのだ。」といって、包丁を握りしめて叫んだりするようになっていきました。

今までの積極的で何でもできる息子と、ボロボロになって行き場を失っている今の息子のギャップに、ただただ呆然とし、パニックに陥りました。

 

◆カウンセリング後

学校に行かせず、何もしないと親が裁判にかけられることがある。

その話をしたが、「大丈夫、何があってもママがあなたを守るから」と伝えるようになった。

 

「ママ、怖いんだ。」と突然言う。

「学校行きたいけどいけないんだ、もしかしたら僕はゲイかもしれないし、そんなことになったらパパとママに「そんなおまえはいらない」っていわれるんじゃないかって思うんだ。」

それに対して「そんなことは絶対ない。」とブレずに伝えた。

 

朝起こす時も、私が焦る気持ちがなくなり、笑顔で、”ぐっすり眠れて良かったね”という気持ちで声をかけるようになった。

 

5.カウンセリング後Hさんはどうなったのか?

ほとんど学校に行けなかった中学一年にあたる年が終わり、夏休みを迎える頃には私たち親の考え方、息子に対する言葉や気持ちも当初に比べればかなり余裕ができてきました。

夏休みのせいもあり、息子は学校のお友達と頻繁に遊ぶようになり、何しろ吹っ切れたように屈託無く笑うことが多くなりました。

家族で旅行をし、美味しいものを食べて本当にリフレッシュした夏休みを送ることができました。

息子は真っ黒に日焼けしてどんどん元気になっていきました。

 

暴言を吐いたり、暴れたりがなくなり、夜もぐっすりと眠るようになりました。

ありがとう、大好きなどポジティブな言葉が増えました。

たまにイライラして私に八つ当たりするようなことがあっても、後から、ママ、さっきはごめんね、などと謝ってくれるようになりました。

 

息子が元気になっていく姿を見ているともう本当に愛おしくて、もっともっと愛情のある言葉がけをしたくなります。

そうすると家の中でも公共の場でも周りの雰囲気がとても良く成り、いいことがたくさん起きてくるのです。

とにかく私たち家族には笑いが増えました。

息子の笑顔が戻ったこと、そして今までの貴重な体験は今後の私たちの人生を歩むに当たって計り知れない勇気を与えてくれました。

もう何があってもきっと大丈夫とさえ言えます。

 

今までの先生とのカウンセリングの経過やメールのやり取りを読み返してみると、不登校克服までの道のりが有り有りと浮かんできます。

あんなこともあった、こんな夜もあった、出口が見えなくてどん底の気分の日もあった、、、、。

でも大丈夫、息子は気が狂った訳でも、そのまま不幸な道に外れることもなくさなぎから蝶になって羽ばたくように成長したのだと。

そして私たち親も彼以上に大きく成長したのだ。

 

今日も元気に学校から帰ってきて自分から宿題をすませ、自転車に乗って友達の家に遊びに行く息子を見ていると、今までのことは夢だったのかとさえ思います。

これからも息子の成長に合わせて焦らず、楽しんで見守っていくことができればと思います。

 

6.カウンセリング経過

 

1回目(2017/03/22)のカウンセリング後

 

今まで、元気に学校に通っていた息子が突然もう学校に行きたくないと言い始めたのは小学校5年生の10月後半でした。

私達家族は、ロサンゼルスに在住しております。

こちらでは小学校は5年間、そして新学期は9月からなので、小学校最後の年の5年生が始まって2ヶ月後のことになります。

 

4歳からピアノを習っていた息子は、音楽に力を入れている小中一貫校に越境で通っていました。

成績も良く、男の子、女の子を問わずお友達にも恵まれ、委員会でも活躍し、放課後のサッカークラブの練習やピアノのレッスンにも勢力的に取り組んでおりました。

どのような場でも物怖じせず、堂々と振る舞う息子をとても頼もしく思っておりました。

風邪をひいて熱があっても、学校を休むのが嫌だと悔しがっていたものです。

 

ところがある日、具合が悪いから迎えに来て欲しいという電話があり、その日を境にクラスでも落ち着きがなくなり、授業に集中できなくなっていきました。

ある日とうとうもう学校には行きたくないと言い出し、自分が嫌いだ、もう死んでしまいたいなどと言うようになりました。

11月には2週間近く欠席が続き、転校したいと言い始めました。

 

きっかけはSNSによるいじめでした。

今まであんなに好きだった学校に突然行けなり、辛そうな暗い顔をしている息子を目の前にして、私たち親はパニックに陥りました。

学校の校長先生にも相談し、いじめの問題は一件落着したように見えたのですが、全てはただのきっかけに過ぎず、彼の中ではもっと違う何かが起こっていたのだと思います。

今になってわかったのですが、実は学校でのいじめというか、居心地の悪さのようなものは小学校2年生くらいから感じていて、でも自分が一生懸命頑張って優等生でいればそんなことは払拭できると思っていたそうです。

 

クリスマスもお正月も心は晴れず、家庭の中はどんよりとした空気に包まれていました。

とても礼儀正しかった息子なのに、汚い言葉を使うようになり、「なんで自分を産んだんだ、自分は生まれてこなければよかったのだ。」と言って、包丁を握りしめて叫んだりするようになっていました。

私はこのころ、なぜうちの息子がこのようなことにならなければいけないのか理解できず、今までの積極的で何でもできる息子と、ボロボロになって行き場を失っている今の息子のギャップに、ただただ呆然としているばかりでした。

でも頭のどこかで、ああ、来るべき時が来たのだな、親の私が倒れては、おしまいだなというわずかな覚悟ができていたのでした。

結局冬休み明けから地元の小学校に転校し、多少遅刻や欠席をしながらも、先生のご理解もあり、なんとか楽しそうに通っておりました。

 

本人も転校してからの半年間はとても楽しかったと言っています。

そして無事小学校の卒業式を終え、仲の良い友達が同じ学校にいるせいもあって、中学校に入ってからも、最初の2ヶ月間は無遅刻無欠席で、スクールバンドにも参加し、放課後はサッカーの練習、ピアノのお稽古と、忙しいながらも元気にしておりましたので、ああもう大丈夫なのだ、元の息子に戻ったのだと私も主人も胸をなでおろしていました。

それもつかの間、その後からまた少しずつ遅刻や欠席が増え、また学校に行きたくないと言い出し始めたのです。

2度目の不登校の始まりです。

 

遅刻をしても、出席しようと頑張ってはいましたが、学校そのものに恐怖感というか居心地の悪さを覚えるらしく、どうしても行かなくちゃいけないの?などと言い、自分の気持ちに反して、無理やり通っている様子でした。

このころから、自分は集団の中で浮いている存在だと感じるなどというようになりました。

思春期のせいもあるのでしょう、他人からどう見られているのかとても気になるようで、普通だったら無視できるようなささいなことでも、いろんなことに敏感になっているのがわかりました。

上級生から変な奴などと、からかわれたりすると、ものすごく苦痛を感じていたようです。

3分で移動できる教室に行くのも、20分くらいかかるような気分になるのだそうです。

 

そのうち朝、起こす時など、暴言を吐き、私に殴りかかってくるようになっていました。

学校に行けず、家にいるときは、始終、私にくっつきたがり、足のマッサージをしてほしい、トイレにも付いてきてほしい、食べ物も食べさせてほしいなど、本当に異常な生活で、始終、私を呼ぶので、私はお風呂に入ることもできず、トイレに行くのも不便な状態になっていきました。

夜も何かに怯えて(?)、一人で眠ることができず、私が毎晩添い寝をし、次第にインターネット、オンラインゲームなどにはまっていき、明け方に眠り、お昼過ぎに起きる昼夜逆転のパターンが待っていました。

ピアノもサッカーも、しばらく休みを取りたいと言って行けなくなりました。

時々息ができない、首が締め付けられる気がする、胸が痛いというパニックアタックの症状もみられ、そしてとうとう冬休み明けからは全く登校できなくなっていました。

今思うと親の私たちは息子が登校できた日やそうでなかった日に一喜一憂し、常にとにかくどうしたら学校に行けるのかをものすごく意識して、息子を追い詰めてしまっていたのだと思います。

 

スクールカウンセラーやセラピスト、小児科医などに相談するも、らちがあかず、藁にもすがる思いで日本の不登校専門カウンセラーのホームページの検索をしました。

自分自身で不登校に関するいろいろな本を読み、情報を集めました。

ひとつ気がついたのは無理に登校させるのは不登校が悪化することが多いということでした。

本人は行きたくなくて、行かないのではない、行きたいけれど、どうしても行けない。

そしてそのことで、一番苦しんでいるのは本人なのだということです。

今まで、頑張って頑張ってエネルギーが枯渇してしまっていて、とにかくカラカラに乾いてなくなっているエネルギーがしっかり満ちるまでは、安心できる場所で守ってやらなくてはいけないのです。

それが親に出来る最善の役割なのだということでした。

 

学校に行かせるのは、今は無理だと思い、こちらの教育委員会と校長先生にご相談し、とりあえず3ヶ月の自宅療養扱いにしてもらい、週3回1時間半ずつ、学校から先生が訪問してくださり、主に数学と国語の学習をフォローしてくださり、テストも自宅で受けられるプログラムを始めることにしました。

無理して学校に行かなくていいんだ、朝も無理に起きなくていいんだという生活が始まってからは、ある意味、親である私のプレッシャーも軽減し、少しほっとした思いがありました。

どうしても学習の遅れが気になりましたが、また元気になったらいくらでも追いつくことができると自分に言い聞かせ、そんなことよりとにかく本人がゆっくりできる空気にしようと思いました。

本人は学校を思い出すものは、すべて拒否するような傾向がありましたので、訪問の先生に会いたくない時などは事前にお断りするなどしています。

完璧ではないですが、本人の気持ちを汲んであげられるよう、いたわりを持って接することができるよう努めました。

息子が生まれた時を思い出し、元気で生きていてくれるだけでいいという気持ちにもなれました。

 

でも正直言って、私がおかしくなりそうなくらいクタクタになりました。

なんとか自分を保って入られるのは、息子は必ずまた元気になる、今は必要不可欠な充電期間なのだと信じているからです。

 

同時に、今までいかに息子にいろいろなことを強制してきたのかを思い知らされました。

成績が良くて当たり前、ピアノもサッカーもうまくできて、活躍できて当たり前、弱音を吐くなんて許されないような、子供らしく甘えることもできないような忙しいスケジュールでした。

送り迎えだけで、私もカリカリすることはしょっちゅうでした。

気持ちに余裕のない、なんて恐ろしくて過酷なことを押し付けてきていたのか、、、、。

一体何のために、、、?

 

親のエゴで、必要のない鎧を着て、異国の地で負けないように戦わなければという変な競争意識がありました。

子育てを楽しんでいるようで、楽しめない自分の浅はかさというしかありません。

息子もその通り、親子は鏡、何でも一生懸命、楽しんでやってきたように見えていた息子の張り詰めていた糸がぷつっと切れた、それが一番の原因だったのかもしれません。

 

何人かご相談をお願いしようかと思う不登校専門カウンセラー、セラピストの先生はいらっしゃいました。

基本的には無理をせず、心の傷が癒えるまでじっくり待ちましょうという方が多い中で、新井先生はもっとピンポイントで、本当の原因を探り、セラピーをすることによって、リバウンドのない再登校を目指しておられるということでした。

海外からでも相談を受け付けてもらえるのかお伺いしたところ、行動を起こしたいなら、是非お電話を下さいとおっしゃってくださったので、すぐに無料電話相談の予約をさせていただきました。

 

無料電話相談の時から、かなり具体的に息子の不登校の原因に向かい合ってくださり、解決の糸口が見えた気がしました。

なるほどなとうなずくばかりでした。

その後のスカイプでのカウンセリングは、まず母親である私の気持ちをじっくりと聞いてくださり、それだけでも気持ちが落ち着いていくのがわかりました。

その上で、先生からの的確な質問により、息子の不登校の原因が絞られていくようでした。

学校に行けなくなったきっかけ、あるいはこれが本当の原因なのでは?という漠然とした理由はわかったつもりではいたものの、暗雲の中でもがいている私たちにとって、新井先生の真の原因を追求するべく、分析していく手法はとても鮮やかなものがありました。

 

私たちの場合は家族の中での愛着関係、本人の自己肯定感の低さなどが原因として見えてきて、どうしたら良い状態に持っていけるのか、とてもわかりやすく説明していただきました。

不登校というものは本人と学校だけの問題ではなく、私たち家族全員、あるいは祖父母の代までに及ぶ愛着関係が絡んでいるということにも気付かされました。

先生のアドバイスのもと、親として息子にどのように向き合っていけばいいのか、また不登校の解決のみではなく人として生きていく上で本当に大切な事は一体何なのかをしっかり見つめ直すきっかけを頂いた気持ちです。

 

息子のこれからのことを思うと、どうなるのかわからなくて、不安で血の気が引いていく気持ちになることは多々ありましたが、原因がはっきりしてきた分、対策が見えてきた気持ちの安心感は計り知れないものがあります。

また、新井先生のご指導に従って親の私たちが的確に子供の気持ちをサポートしていくに従って、本当に変化が訪れてきている気がします。

まず親が心から子供に寄り添うこと。信頼関係を築き直すこと。

それができて、はじめて事態は好転していくのだと思います。

親も幸せであること、自分を大切にして人生を精一杯楽しく生きること、そういう姿勢があれば、子供も元気になっていくのだと思います。

 

息子はまだ3ヶ月間の自宅療養中で、4月の一週目の春休み以降、また学校に戻るかどうするか学校に届出をしなくてはいけないのですが、最近は友達に会いたいから早く学校に戻りたいと言い始めました。

死にたいとか、自分が嫌いだという言葉もあまり言わなくなりました。

笑顔が戻ってきました。

”ママ、大好きだよ”という言葉も増えてきました。

波はありますが、少しずつ少しずつ元気な心を取り戻してくれているのを実感します。

 

春休みあけから本当に学校に戻れるのかまだわかりませんが、私は一喜一憂することなく、本人の気持ちを支えていければと思っています。

そして充分元気になって、自分から進んで学校にもどれる日が1日でも早く訪れるよう、願ってやまない毎日です。

 

2回目(2017/04/12)のカウンセリング後

 

新井先生のカウンセリングを受け、”10の言葉がけと接し方”を実行し続けたところ、徐々に息子に変化が訪れました。

まず、暴言を吐いて暴れることがほとんどなくなりました。

死にたいとか、自分の人生が嫌だといったネガティブな言葉もあまり言わなくなりました。

その代わり”お母さん、大好き”とよく言ってくれるようになりました。

笑顔が増え、気の合う友達と買い物に行ったり、お互いの家を行き来したりなどが増えました。

自分の気持ちなどをよく話してくれるようになりました。

部屋を掃除して、綺麗に片付け始めました。

 

相変わらず、明け方に眠って、昼過ぎに起きる昼夜逆転はそのままでしたし、常に足を揉んで欲しがったり、炭酸やチップスなどの不健康な食べ物、飲み物を欲しがったり、そういうことは変わらずでした。

100%というわけにはいきませんが、彼の中で何かの流れが変わり始めているのだと思いました。

いえ、息子だけではなく、家族全員が変わっていったのだと思います。

 

まず母親である私は、今まで些細なことでイライラしたり、焦ったり怒りを覚えるということがほとんどなくなってきました。

彼のありのままの姿を受け止めてあげようとしましたし、一人の人間として尊重しようと思いました。

主人も息子に対してお膳立てをするようなことも一切やめ、何かをする時に意味もなく急がせたり、時間の枠にはめてコントロールすることをやめ、黙って話に耳を傾けるなどを徹底しました。

 

自分がオープンに、ニュートラルな気持ちになっていきました。

今までは気持ちにゆとりがなくて、なんとなく避けてきていた周りの人、話を聞いてくれる友人などにも素直に自分の気持ちを分かち合い、感謝することができるようになりました。

今のこの状態を悲しむのではなくて、彼の中のエネルギーの充電期間で、再稼動に向けて動き出す準備中なのだからと思えるようになりました。

そして私自身、自分の人生を楽しまなくてはと思い始め、今までのパートの仕事の他にもできる何か別の資格を取ろうと思い、興味のあることを勉強し始めました。

 

春休み中のある日のことです。

この3ヶ月間、全く登校できていなかった息子が春休みが終わったら学校に行くと言いだしました。

それまで明け方の3〜4時まで起きていて、次の日の午後近くにならないと起きられない昼夜逆転の生活がそう簡単に変わるわけがないと思っておりましたが、突然朝8時には起き、夜10時半には寝るようになりました。

 

登校日の前日は、自分で教科書を揃え、着ていくものを用意していました。

明日友達に会うのが待ちきれないと言ってワクワクしていました。

そして登校の当日には朝6時前に私を起こしてくれました。ビックリです!

その日はしっかり6時間授業を受け、お友達と会えて楽しかったと言って帰ってきました。

確実に前進できていると確信しました。

 

何しろ私は息子の登校しぶりが始まってから、かれこれ1年半もの間、息子が寝静まった後、またはお昼間の間、ゆっくり落ち着いた気分でお茶を飲むことさえできないでいたので、こんな日がまた訪れるとは思ってもみませんでした。

その後は、一進一退、また休んでしまう日があったり、朝起きられなかったりすることもあります。

まだ全てが元の状態に戻ったわけではありませんが、学校に戻りたいという意志は間違いなくありますので、これからも一喜一憂することなく長い目で見ていこうと思っております。

 

3回目(2017/04/26)のカウンセリング後

 

3度目のカウンセリングを終えて

 

今回のカウンセリングで感じたことは、私たち家族はロサンゼルスに住んでおりますので、まだ新井先生には直接お会いする機会がなく、スカイプでのカウンセリングをお願いしております。

日本での子育てとは少し違う環境にいるにもかかわらず、私たちの今の現状をとても理解しようとしてくださっているという感じを実感しました。

多分、日本の学校や教育システムとは、異なった環境にあると思うのですが、私たちの悩みに寄り添ってくださる先生の柔軟な対応に感謝です。

 

息子は学校に行きたいという強い気持ちはあるものの、1日登校しては、またいけなくなるという状態です。

しかし、先生のご指導通り、毎日のプラスの言葉がけと、息子のありのままを受け入れて、共感し、親である私も穏やかに暮らすことを心がけていたところ、どんどん息子の笑顔が増え、暴言がほとんどなくなりました。

少しずつではあるものの、学校に行けない間でも人間として成長しているのかなという感じを受けます。

何しろ思春期、真っ只中です。いろんな変化が彼の中で起こっているのでしょう。

同時に少し前に比べればかなり減ってはきていますが、赤ちゃん返りのような行動もまだ見られ、常にスキンシップを求めたり(足を揉んでほしいなど)、寝る時にはそばにいて欲しかったりということもあります。

 

息子の中では、やはりまだ学校に行きたいの行けない、怖いということがあり、その旨、新井先生にお伝えしたところ、本当に真摯にその『怖い』の原因を追求するべく、考えてくださいました。

なんとなく漠然としていた不登校の原因のうちの何かが、絞られてきているのかなと思いました。

一度、少し遅刻をしても行きたいというので、学校の前まで送って行ったのですが、バックパックを握ったまま、どうしても車から降りられなかったことがありました。

気持ちはあるけれど、身体と意識が拒否しているという感じでした。

 

息子に細かいことを聞こうとしても、なんとなくやり過ごされることが多く、はっきりしたことはまだあまり聞き出せない状態なのですが、新井先生曰く、まだ色々怖い原因はあるのだろうということでした。

 

これは病名をつけるとすれば対人恐怖とかPTSDということになるのでしょうか?

私としては(本人が嫌がることもあり)、お薬を使った治療は望んでおりません。

日本での心療内科、こちらでのPsychiatryを訪れることはあまり考えていないのですが、場合によっては必要なのかなと思っています。

 

それと並行して痛感したのが、今までいかに息子の気持ちに寄り添えていなかったのか、家族の間に愛着問題があるということは、深刻なことなのだと思い知らされました。

親になるということは、今まですべて自分のペースで生きていたことを譲歩して、子供の目線に合わせられる余裕を持つこと、一緒に楽しむこと、安心できる場所と無償の愛を与えられる本当の意味での大人になることなのだと思います。

その辺が、年齢は重ねていても、なかなかできていないのですね。

良かれと思ってしていたことが、ほとんど逆のことだったように思います。

 

痛感です。

今まで気がつかなかったのです。

何かを勘違いしている親だったのでしょう、自分の都合に子供を合わせていたというか、いい親を気取っていたというか。。。浅はかです。

それに気がついただけでも自分が息子の不登校によって成長できたのかなと思います。

結局は自分の子供を本当に信頼して、じっと見守り、必要な時は手を差し伸べてあげられるのが理想なのでしょう。

 

実生活の中ではまだこの先のことを考えて不安になることもあり、焦りを覚えることもあります。

落ち込んでいてもしょうがないので、今できるベストなことを選び、また自分自身も生き生きとした人生が送れるよう、より良い視点から物事を考えられるよう、日々を送れたらと思っています。

 

4回目(2017/05/11)のカウンセリング後

 

4度目のカウンセリングを終えて

 

今回のカウンセリングを終えて、また一つ次のステップに踏み出せた気持ちでいます。

息子は3ヶ月間の自宅療養期間を終えて、1日だけ登校するも、また次の日から学校に行けなくなってしまいました。

しかし、1日だけでも、しかも6時間全部授業に参加できたことは大きなステップとなりました。

その後も、遅刻をしても登校しようとした日があったのですが、怖いと言って車から降りることができませんでした。

その日から二週間ほど経った頃、息子は学校に行けないことの不安を少しずつ私に打ち明けるようになりました。

今自分が苛まれている学校に行くのが怖いという気持ち、今自分が思っていること、親に対しての意識など、、、、。

私は黙って彼の話を聴き、今まで多分言えなかったであろうその不安を受けとめてあげようと思いました。

 

息子は思春期ということもあり、自分の中に湧き上がる自分という人間を確立していくための葛藤、その自分を親はどう思っているのか、どんな自分でも否定されることはないのかの不安に怯えていたようでした。

私は、どんなあなたでも勿論否定はしないし、どんなことがあってもあなたは私たちの大事な子供だからと伝えました。

息子は少しほっとしたような表情を浮かべておりました。

このように自分の気持ちを素直に言ってくれることはほとんどなかったので、信頼関係が確立しつつあるならとてもうれしいと思います。

気持ちに寄り添うことができているなという確信を持てることが増えてきていて、ああこれが新井先生のおっしゃっている”子供の話をよく聴く”ということであり、受容と共感につながっていくのだなと思いました。

 

焦らず、子どもを信頼して受容と共感、、、、これが不登校克服に向けて一番大切なことなのだと思います。

息子の不登校が始まった頃は、理屈ではわかっていても、なかなか心の底からこのような意識を持つことは難しいものがありました。

学校に戻すことだけを考えるのではなく、本当に息子が訴えている心の声を聴いて、親としてどのように向き合っていくのか、今ようやくわかりかけてきた気持ちでいます。

それでも、まだまだ煮詰まってしまう時もあります。

 

息子が登校に向けて動き出したり、また行けなくなったり、落ち着いて笑顔が増えてきたなと思っていると、いきなり暴言を吐かれたり、、、不登校と向き合うというのは、本当に自分の中の迷いを捨てて菩薩のように受容ができるのだという、本来親になった人間が一番必要なものに気がつくことなのでしょう。

くじけそうになると新井先生からの言葉が身にしみます。

 

「我が子を信頼し切っていますか?

お母様はご自分を信じきっていますか?

我が子がどんな問題を起こそうと、最後は全て親が責任を取るという覚悟ができていますか?」

 

このような新井先生の言葉が、すっと私の心の中に入ってきます。

 

自分自身が自分にかけていた、呪縛のようなものを解き放ち、生まれてきてくれた我が子の存在に感謝し、ただただ愛おしいと思えた時に、何かが動き出すのですね。

なんだかわからないけれど、そういう瞬間があるのだと思います。

 

これは不登校と直接関係があるかわかりませんが、遠方で最近あまり連絡をしていなかった私と主人の両親や兄弟に連絡をしました。

お互いの近況を報告したり、他愛ない会話の中に、ああ、いくつになっても、親は子供のことを気にかけていてくれるのだな、愛情を持って接してくれているのだなとか、兄弟も私たちのことを気にかけてくれているな、などとてもありがたい気持ちになりました。家族って大事ですね。

周りの友人にも、素直に今の現状を話して聞いてもらったところ、とても親身になってくれて、お互いの子育ての悩みなども分け合えました。

こういう友人がいるなんてしあわせです。感謝です。

 

私自身が周りに感謝し、自分は幸せなのだと感じることができると、今まで人のせいにしたり、自分のエゴで固まった考えを葬ることができたのです。

自分の心が満たされていると、息子への接し方も当然変わってきます。

 

そうすると。。。

今週、2日間だけでしたが息子が登校し始めました。

少し遅刻はしたものの、自発的に、学校に行くんだと宣言をして、笑顔で手を振りながら。

息子を学校に送った後、ああまたこんな時間が来るなんて、、、、と私の心になんとも言えない達成感のようなものが湧いてきていました。

 

朝起こす時も、私が焦る気持ちがなくなり、笑顔で、”ぐっすり眠れて良かったね”という気持ちで声をかけると、今まで叫んだり暴言を吐いていたのが嘘のように、穏やかに目を醒ますようになってきました。

多分、子供が不登校になるとか、何らかの問題が現れるということは、その子が無意識に自分という媒体を使って必死にシグナルを出すことによって、今のままではいけないから、気がついてと言って、その家族をしあわせな方向に導こうとしているのではないかと思うのです。

ある意味、今この状態でいることに感謝さえして、不登校を乗り越えた後、私たちはもっともっとしあわせな家族として生まれ変われるような気がします。

これからまだ、どのくらいかかるのかは分かりませんが、事態は確実に良い方向へ向いてきていると信じてこれからも息子に向き合っていきたいと思います。

 

(2017/05/27)

 

新井先生

 

お忙しい毎日をお過ごしのことと思います。

先週からの息子の様子を報告させてください。

 

先週月曜日の午後だけの登校の後、悪性の風邪をひいてしまい、火曜日から金曜日までお休みしてしまいましたが、

今週は5日間、全部登校できました!

 

月曜〜水曜の3日間は1時間目から6時間目まで、木曜日は3時間目から6時間目まで、そして金曜日の今日も朝からしっかり登校しました。

水曜日までは学校はやっぱり楽しいなどと言っていましたが、帰宅するとかなり疲れが出ていて、しかも手と足に蕁麻疹のような湿疹が見られました。

痒くて大変だったねと言って、抗ヒスタミン剤を塗って対処しましたが、木曜日の朝はなかなか起きれませんでした。

私は10時過ぎに出かける用事がありましたので、無理をしなくてもいいよ、ゆっくり寝ていなさいと声をかけて家を出ようとしたところ、遅れてでも行くというので3時間目からの登校になりました。

 

この日は今まで受けていなかったテストを受けなくてはならなかったようで、かなり消耗して帰って来ました。

習っていなかったところもあってすごく大変だった、いい点数は取れないかもというので、0点だって構わない、よくやったね、ちゃんとテストを受けられて偉いと励ましました。

明日もまだ残りのテストを別室で受けなくてはいけないから学校行きたくないというので、そうだね、大変だよね、この4日間登校できただけでも偉いし、あなたは十分ベストを尽くしている、私もお父さんも先生もみんなそう思っているよ、と言った上で、テストなんか0点でも構わないけれど、残り少ないこの学年を学校の友達と楽しんでほしいなと伝えました。

 

実は最近、気の合う友達といろいろなところでビデオを収録し、自分でエディティングをしてユーチューブにのせたりすることに、はまっていました。

かねてから夏休みに入ったら早めの誕生日プレゼントで、ビデオカメラが欲しいと言っていたので、物で釣るのはどうかと思いましたが、

「もし1週間、全部いけたら頑張ったご褒美にあなたが前から欲しがっていたビデオカメラ買ってあげる、お父さんもいいって言ってたよ。」といいました。

「エエエーーー、信じられない、本当?!」と言って私に抱きつき、泣きながら、

「僕がすっごく大変だという思いをわかってくれるんだね、ビデオ買ったら高いのにそんなに考えてくれてるんだあ〜〜。」と言っていました。

 

そんなこんなで、今朝は朝8時に一度、声をかけたら、後5分ねと言って、本当に自分で5分後に起きてさっさと着替えて早めに学校に到着したのでした。

車から降りるとき、一瞬顔がこわばり、テストだ、、、というので、0点でも構わないんだよ、楽しんでおいでと送り出したところ、すっきりした顔で校舎に入って行きました。

 

息子が気にしている成績のことに関しては、こちらはA-Fの6段階評価で、3ヶ月おきに4回レポートカードが渡されます。

息子は1回目(ファーストクオーター)はすべてA、そのうち最高評価のA+が3つ、2回目はBがほとんどにCが混ざり、3回目はほとんどがCにDが混ざり、今回はすべてFというものでした。

やはり目の当たりにするとショックだったようですが、この成績は授業に出られなかったからであってあまり、気にしなくてもいいよと言いました。

 

本人は、来年はまたAをとるんだまた戻るんだと言っておりました。

私はまあ、ぼちぼち、無理しないでねとだけ言いました。

このような感じです。

来週の月曜日はこちらの祭日でお休みなので、明日から2泊で仲良し家族たちとキャンプに行ってきます。

 

5回目(2017/06/06)のカウンセリング後

 

5月に入り、あと夏休みまで1ヶ月半を残すところとなり、息子の状態もかなり落ち着いてきていました。

セラピストの先生に会う予約があったのですが、今までは絶対に行きたくない様子だったのにもかかわらず、今回はすんなりと行けたのには驚きました。

しかもセラピストの先生と話している時もとても素直で、本人曰く、夜眠れないのが原因で朝起きられず、疲れてどうしても学校に遅れてしまうので、そのリズムさえ戻れば、登校できると思うし、自分は心理的とか、精神的に何か問題があるわけではないと言います。

 

「夜寝る直前までパソコンやゲーム、スマホを見るのは、その明るさから、脳が今は夜ではなく朝なのだと錯覚してしまうので、それを少なくともベッドに入る一時間前までにはやめて、頭を落ち着かせてなるべく部屋を暗くして寝てみれば?」

というセラピストの先生のアドバイスにも、ああそうですねと言うように、素直に聞いてその日に、即実行に移したのにはびっくりしました。

 

私からしてみれば、今まで夜中までスマホ浸けだった生活がそんなに簡単に変わるわけがないと思っていましたし、第一それで不登校が解決することなんてありえないと思っていました。

そこからしばらくは、遅くても11時にはぐっすり眠れるようになっていったのです。

そして朝もわりと気持ち良く起きられる日が増えていきました。

今までのように起こしたときに時に汚い言葉が出てきたり、暴れたりというようなことがなくなってきたのです。

 

そして今までは遅刻をしてしまうならもう休むという感じだったのが、遅れて登校することへの抵抗もなくなったようでした。

新井先生のアドバイス通りに、親がドンと構えて動じない、焦らず見守るということがきちんとできていたせいもあるかもしれません。

 

1週間の間、2回だけ遅刻したものの、休まずに、しかも1−6時間目まで授業が受けられた週もありました。

ただ、少し気になったのは本人は元気に楽しかったと言って帰ってきても、手や足に蕁麻疹が出ていたりしたことがあって、ものすごく無理をしているのではないかなと思われました。

また、こういう時期が一番大切で、つい油断をして親が期待を持ってしまうと、また状態が悪くなるということを頭の中ではわかっていたのですが、

知らず知らずの間に言葉や態度に親の焦りが出てしまうことも度々ありました。そうするとその反応は本当にすぐに現れて、不登校児への対応の大変さを思い知らされました。

 

6月に入り、後2週間で夏休みというところへ来て思わぬ暗礁に乗り上げてしまうことがありました。

今まで受けていなかったテストを受けるために、別室に行かなくてはならない時などはかなり緊張していましたし、怖いという言葉も出ていました。

今まで授業に出ていないんだから、0点でもいいのよ、と言って励まし、なんとかテストを終えて、ホッとしたのも束の間でその他にも今までの遅れを目の当たりにしては

ストレスになってしまったようです。

 

今まで休みが多かった分、当然授業についていくのは相当大変で、特にグループでのプロジェクトや、皆の前でのスピーチなどは、どうやってついていったらいいのかわからなかったらしいです。

置いて行かれた気持ちと焦りで、またしても朝起きられなくなり、暴言も戻り、家にいても一日時中イライラしている有様でした。

 

ただ、スクールバンドのコンサートでは、先生のサポートもあり、練習が皆より圧倒的に少なかったにもかかわらず、ドラムの演奏を堂々と披露して、かなり自信になったようです。

とても気を良くして帰ってきて、ここで私の失敗なのですが、充分、頑張ったこの日のことをほめてあげて後はそっとしておけばよかったのに、つい明日も休まず登校しようねと一言を言ってしまったために、彼の気持ちを踏みにじることになってしまったのです。。。

 

子供は頑張って頑張って、必死になっているのに、親である私が欲張ったようなことを言ってしまう失敗です。

ああー、やってしまった、、、と思っても時すでに遅しでした。

次の日からまた4日ほど休んでしまいました。

 

このように、まるでジェットコースターに乗っている気分になることもある毎日ですが、半年、1年前に比べると、本当に改善されてきているのかなとは思います。

まず本人に登校はしたい、友達にも会いたい、音楽は楽しいという気持ちがあることと、遅れてでもできるだけ休まずに登校するという気持ちがあること。

今まで誰かに気に入らないことを言われても、いちいち落ち込まなくなったこと、自分は自分のままでいいのだと思えるようになったことです。

学校には、意地悪な子は20%くらいいるけど、いい友達は80%いると思えること。

今年はたくさん休んだけれど、来年からは取り戻すんだという気持ちがあることです。

 

自己肯定感が少しずつ増えてきました。

それに加えて親である私が、決してブレずに彼を見守っていければ、夏休み明けの新学期からはまた心新たなスタートが切れるのかな、そうだといいなという気持ちでいっぱいです。

 

6回目(2017/08/29)のカウンセリング後

 

新井先生

先日は最終カウンセリングをどうもありがとうございました。

その後も多少遅刻をしたり、1日欠席がありましたが元気に登校しております。

夜眠る前と朝、やや不安げな顔をしている時もありますが、前に比べれば雲泥の差で、学校からはハッピーに帰ってきています。

レポートを送らせていただきます。

 

息子の登校しぶりが始まってから約1年半、特にこの半年間はほとんど学校に行けなかった状態でした。

藁をもつかむ思いでありとあらゆる不登校の情報をインターネットで調べ、新井先生のホームページを見つけてこの先生ならと思い、カウンセリングを受け始めてから約5ヶ月間、必死の思いで先生の教えを実行してきました。

正直、最初は学校の中での出来事が不登校の原因と考えていましたので、私たち親の子育ての方法や言葉などが、息子の自己肯定感を下げていたのが、本当の原因だとは気付きもしませんでした。

 

小学校の最後の年から始まった登校しぶりは、親の私たちにとっては青天の霹靂でした。

今まであらゆるところで元気に活躍していた息子が、まるで人が変わったように落ち込んでいく姿をみているのは耐え難いものがありました。

学校でのSNSによる中傷のせいだとばかり思っていた浅はかな親の考えとは裏腹に、実はそれはただのきっかけであって、それまでずっと耐えて頑張ってきた息子の心の糸が切れてしまったのだとわかるまでかなりの時間がかかりました。

もしも、息子が小さな時から私たち親の対処が的確なものであったなら、きっと彼はSNSでの中傷などもろともせずに、それまでと変わらず元気に学校生活を送れていたことでしょう。

 

今まで常に優等生であった(良い子でいることで命をつないでいた)息子が、自分が嫌いだ、死にたい、人生なんか地獄だ、と言い始め、私に向かって暴言を吐き殴りかかり、ときには包丁を持ち出したり、部屋をカーテンで締め切って一日中ゲーム漬けになり、学校のものには一切手をつけなくなるまで時間はかかりませんでした。

そんな息子を見ながら私も主人も本当に憔悴しきっていました。

毎日眠るのが怖く、朝を迎えるのが憂鬱でした。

 

しかし、このままではいけないと思い、なんとかならないものかとインターネットで片っ端から情報を集め、新井先生とめぐり合うことができたのです。

その頃は、この息子の状態は単なる学校でのいじめからだけではないと感じていましたが、ではどういった対処をするべきなのかまではわからずと言った状態でした。

 

新井先生のカウンセリングは本当に目からウロコが落ちるという言葉がぴったりというか、今まで私たちがしてきた子育てや、良かれと思って息子に行ってきた一言一言が、実は彼の自己肯定感を下げる要因であったと気付かされるのです。

それと同時に今までこんなに頑張って親の期待に応えようとしてきた息子の気持ちを考えると、どうしようもない気持ちになりました。

必死に頑張って頑張って、それでも私たちは息子を本当の意味で、労って気持ちを汲んであげることができていなかったのです。

彼の心が。。。もうだめだ。。。耐えきれないよというのも当然です。

 

それからは先生のアドバイスのもと、私たちがしてきていた子育ての根本から変えるべく、いろいろなテクニックと言葉がけを始めることになるのですが、簡単なことばかりではありませんでした。

それに、今まで彼が頑張ってきた年数のことを考えると、結果はすぐに現れるものではないとわかっていましたし、とにかく諦めずに対処するしかないと腹を決めました。

時には先生とのスカイプカウンセリングのすぐ後でも、ちょっとした息子の行動に不安になり、助けを求めるメールを差し上げたことも多々ありました。

その時に先生がおっしゃったことが今でも私の一番の教訓になっています。

「お母様は息子さんを信頼しきっていますか?

そしてご自分を信頼しきっていますか?

またこれから息子さんにどのようなことが起きても親として最後まで責任を取る覚悟はありますか?」

 

本当にその通りだと思いました。

息子を救えるのは私しかいない、そう確信したお言葉でした。

 

ほとんど学校に行けなかった中学一年にあたる年が終わり、夏休みを迎える頃には私たち親の考え方、息子に対する言葉や気持ちも当初に比べればかなり余裕ができていたように思います。

この子は絶対また元気になって自分の足で歩き出す時が来るし、本当に自分にとって意味のある人生を意気揚々と送っていける人になっているはずです。

私はただ心配するだけではなく、どのような状態の息子でも笑顔で見守っていよう。焦ることなく。

そして彼が助けを求めてきた時だけ精一杯の手助けをしよう、後は彼を信頼して、私も自分の人生を楽しみます。

 

夏休みのせいもあり、息子は学校のお友達と頻繁に遊ぶようになり、何しろ吹っ切れたように屈託無く笑うことが多くなりました。

家族で旅行をし、美味しいものを食べて本当にリフレッシュした夏休みを送ることができました。

息子は真っ黒に日焼けしてどんどん元気になっていきました。

 

暴言を吐いたり、暴れたりがなくなり、夜もぐっすりと眠るようになりました。

ありがとう、大好きなどポジティブな言葉が増えました。

たまにイライラして私に八つ当たりするようなことがあっても、後から、ママ、さっきはごめんね、などと謝ってくれるようになりました。

感情のコントロールがまたちゃんとできているなと思いました。

事態が好転していくと、全てがどんどん良くなっていくような気がしていました。

 

今、私たちが取り組んでいることは、息子の不登校の解決だけではなく、私たち家族全員にとって必要なことだったのだと思うのです。

息子が元気になっていく姿を見ているともう本当に愛おしくて、もっともっと愛情のある言葉がけをしたくなります。

そうすると家の中でも公共の場でも周りの雰囲気がとても良く成り、いいことがたくさん起きてくるのです。

とにかく私たち家族には笑いが増えました。

今、健康でいることに、毎日を元気に過ごせることに感謝し、人生を楽しもうというエネルギーに溢れている時間の中にいます。

 

もちろんこれからも順風満帆とはいかないこともあるでしょうし、困難もあることでしょう。

でも、息子の笑顔が戻ったこと、そして今までの貴重な体験は今後の私たちの人生を歩むに当たって計り知れない勇気を与えてくれました。

もう何があってもきっと大丈夫とさえ言えます。

 

今までの先生とのカウンセリングの経過やメールのやり取りを読み返してみると、不登校克服までの道のりが有り有りと浮かんできます。

あんなこともあった、こんな夜もあった、出口が見えなくてどん底の気分の日もあった、、、、。

でも大丈夫、息子は気が狂った訳でも、そのまま不幸な道に外れることもなくさなぎから蝶になって羽ばたくように成長したのだと。

そして私たち親も彼以上に大きく成長したのだ。

 

今日も元気に学校から帰ってきて、自分から宿題をすませ、自転車に乗って友達の家に遊びに行く息子を見ていると、今までのことは夢だったのかとさえ思います。

これからも息子の成長に合わせて焦らず、楽しんで見守っていくことができればと思います。

新井先生には本当にお世話になりました。

またこの先何らかの事情でお世話になることもあるかもしれませんが、その時はまた宜しくお願いします。

日本はまだまだ暑い日が続いていることと思いますがお体にはご自愛ください。

 

7. まとめ

不登校は放っておいて良くなることはありません。
むしろ放っておくことで、お子さんの「役立たず不安」は高まる一方です。

不登校セラピーでは、カウンセリングを通してこの「役立たず不安」を解消していきます。

結果、不登校の改善だけでなく、家族関係や友人関係も良くなったというお声を数多くいただいております。

ぜひ、お子さんの不登校解決のために、一歩を踏み出してみて下さい。

>今すぐお子さんの不登校を改善されたい方は、まずは無料の電話相談をお待ちしております。
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