不登校の真の原因「役立たず不安」とは!?
先日、私が長期で開催している魔法ことばベーシック講座の中級であるミドルコースが始まりました。
初回のテーマはずばり「役立たず不安」でした。
「役立たず不安」とは私のホームページにも書いていますが、「自分は役に立たない。ダメな人間。」という感覚、あるいは「人の役に立たねば。」という不安を表します。
不登校のお子さんのほとんどは、この「役立たず不安」の感覚をもっています。
私は個人カウンセリングで不登校のお子さんから「自分はゴミでクズでカスで役立たずだ。」というのを何度も聞きました。
この自分は役立たずという感覚は、いまいち理解しにくいものがありますよね。
ここでいう「役に立つ」とは、便利という意味ではありません。この4つのうちどれかを行うことが「役に立つ」ということなんです。
1. 人に何か有益なものをもたらしたり、得をもたらしたりすること
2. 人から与えてもらったものは必ず返すこと
3. 人を決して不快にさせないこと
4. 問題を解決すること
この4つのことをあなたは、どのように感じているでしょうか?
実は、この4つのあり方は不登校の親御様がこれまで生きてきた姿、そのものといっても過言ではありません。特に多くの親御様にとって、不登校の解決を阻む要因となるものが4つ目の問題を解決することです。
共感とは問題に寄り添うことであり、解決することはしません。しかし「役に立つ」あり方とは、共感と全く真逆で、子供が何か問題をみせたら、共感せずに解決しようとします。
子供の問題を解決できたら、「役に立つ人間、高い価値を提供できた。」ということになるからです。
実際、ミドルコースで「役立たず不安」の解除に取り組んだ親御様たちからは、こんな声を頂戴しました。
「自分がいかに役立たず不安が強いかがわかった。」
「問題を解決したいという欲求が特に高かった。」
不登校を解決するには、お子さんに対して、問題を解決するのではなく、共感して寄り添わなければいけません。それなのに不登校の親御様のほとんどは、どうしても問題を解決したくなる、役に立ちたくなるのです。
なぜ、お子さんの問題を解決したくなるのか?
この原因はすごく簡単にいうならば、承認欲求があるからです。
「自分が役に立つ人間であることによって、自分で自分の価値を初めて認められる。」
こんな承認欲求をもってしまっているのです。
だから親御様の承認欲求は満たされても、子供は共感されないので不登校になっていきます。
しかも、お子さんは自分の問題をひっくるめて、丸ごと受け入れてもらえないので自己肯定感が低くなり、さらに状態は悪化していきます。
この負のスパイラルの構造に気づかないといけません。
なぜ、役に立とうすると、不登校が解決できないのか?
この理由を一言でいえば、あなたが「役に立つ」いい親になろうとして、お子さんに全く共感できなくなるからです。
自己肯定感が低いお子さんの不登校を解決するためには、お子さんの気持ちに寄り添い、共感しなければなりません。
つまり、これまでの「役に立つ」いい親であることを捨てて、なんの役にも立たないダメな親で、共感ができる親にならなければいけないのです。
今回、魔法ことばベーシック講座のミドルコースに参加者された方は、このための大きな第1歩を踏み出しました。
不登校を解決するには、親が変わるのです。親が「役に立つ」親になることを手放すのです。
そうしない限り、子供はいつまで経っても、役立たずな子を演じ続けてしまいます。
なぜならば、親が「役に立つ」人間になろうとすればするほど、当然、子供はそれに応えようとして、役立たずになるからです。
「役に立たなければ価値がない。」子供がそう感じているとしたら、そこから解放してあげたくなりませんか?
「子供が自分は役立たずだ。」と感じているところから解放してあげる。そのための具体的なテクニックをお教えする特別なプロジェクトを今、考えています。
詳細は近日中にお話しできると思いますが、これがうまくはまると、不登校の解決率はびっくりするほど高くなります。ぜひ楽しみにお待ちください。
ホンモノ共感クイズ「夜、寝ない我が子」
前回のクイズに2名の方から回答をいただきました。ありがとうございます。
お題としては、多少難しかったと思います。お答えいただいた方、ありがとうございました。
さとねえさん
「まだ寝たくないのかな?何か考え事している?不安なことがあるのかな?」この質問は多いにありですね。
不安なことを聞いても答えてくれない子もいますが、答えてくれるのであれば、そこを夜を徹してでも話し合いたいところです。
「お母さん、朝早いから先に寝るね!」というのは別に悪くないと思います。ただ、もし子供が不安がっているのをそのまま放って置いて寝るのだとしたら、それは確かによくなかったですね。
あやママさん
子供が楽しんでいるところに興味、関心をもって、積極的に声をかけていく、これはとても良いと思います。
ただ、子供が友達と夜中まで騒いでいるのは、孤独感や不安感の裏返しになっているかもしれません。楽しいのは楽しいのでしょうが、寂しさや孤独感があるとしたら要注意です。
そしてあやママさんの回答にあることは、まさしく真実だと思います。
「子供は遅く寝ても学校に行くときは行くし、行かない時は行かない。」
だから僕なら、そとねえさんとあやママさんの回答をミックスした形で、僕の感覚に従って、ずっと子供がスマホをみていたら、「なに見ているの?」と声をかけるでしょうし、「早く寝な。」とは言わないでしょうね。
「なんかわからないけど眠れない。」と言われたら、「そっかあ。」ときちんと受けつつ、今までの子供の様子から推測できる理由を考えてみたりします。
これも「役立たず不安」で話したのと同じです。親御様は子供が眠れない問題を解決する必要はありません。ただ寄り添い、共感するだけでいいのです。
ホンモノ共感クイズ「俺なんて生きている価値がない」
あなたのお子さんは時々こんなことを言うとします。
「俺は世の中で何の役にもたたないゴミだ。そのくせ自分のしたいことしかしない。もう俺なんて生きている価値がない。」
あなたならどのようにお子さんの心に寄り添い共感しますか?
今日お話しした「役立たず不安」の知識をもとにして、お子さんの心に深く寄り添い、ホンモノ共感の言葉を考えてみて、2/28(月)15時までにブログにコメントしてください。
来週3/2(水)に私が考えるホンモノ共感の言葉をお伝えしますので、ぜひ、この機会を活用して、不登校の改善に役立ててくださいね。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。