あなたは親が先回りして、提案しなければ、不登校が解決するということをどのくらい理解していますか?
実際、私が長期で開催している魔法ことばベーシック講座の参加者からこんな嬉しい報告がありました。
「夏休み明けの9月の始業式から、子供がオンラインの授業に出席をしだしました。親としては、とても心配でしたが、子供の前では心配をしている雰囲気をださないように考えないようにしていました。
おそらく子供は「学校が好きではない。」というのは変わっていないと思います。しかし子供は、ちょっとずつ自分で動き出して、頑張ろうとしています。
担任の先生との面談の日を決めて、実際に面談に行ったり、授業をうけてきたり、単位をどう取るかを話し合ったり、動き出している様子がみてとれます。
私が気をつけたのは、子供に小言を言うのをやめたり、イライラしなくなったことです。真顔も気をつけるようになりました。
何かマイナスなことを子供に言われても、共感で返事するだけで、解決策の提案は一切していません。動けなかった時があっても、悩んでいるようなことを言われても、共感で返事するだけにしています。
関心はもっても、口は出さないようになりました。すると子供が自分で動きだしたのです。
親が手を出さなければ、子供は自分でやりはじめるというのが、初めて実感できました。解除で私自身がイライラしなくなってきたことも大きかったと思います。」
実際、夏休み以前は、この子は非常に不安定でなかなか学校に対して、動けませんでした。
そんな子供がなぜ、こんなふうに変わってきたのか?
子供の不登校が改善した理由は、親御様が次の4つのことを徹底的に変えたからです。
・ホンモノ共感のみに徹すること
・共感したら、その先は何も言わないこと
・「こうすればいいのに。」「なんでこうしないんだろう。」と考えなくなったこと
・提案、アドバイスをしないこと
もし今、あなたのお子さんが苦しんでいたり、動きたいのに動けないという状態であるならば、まずはホンモノ共感に徹してみてください。提案やアドバイスはお子さんが求めていない限り、禁物です。
「提案やアドバイスをしたくなる。何か言いたくなる。」それは親御様自身の承認欲求の現れです。
もし何か言いたくなるのであれば、「今、子供をいい方向に導くことによって、自分の承認欲求を満たそうとしているんだなあ。いかん。いかん。これは禁物。」と考えていただきたいのです。
例えば、あなたのお子さんが学校へは行けるんだけれども、時々休む。学校での人間関係もうまくいっていない。学校に対して、気乗りがしないといった状態だったら、どうでしょうか?
「人間関係の問題なんて、どこにでもあるんだから。」
「自分からみんなに話しかけてみたら。」
「そんなことぐらいで休むのはおかしい。」
もしかして、こんなふうに思ったりしていませんか?
実はこうやって親御様が心の底からお子さんに共感していないことが、お子さんの学校での辛さにつながっているのです。
実際、このことが原因で、子供の不登校に苦労している親御様の個人カウンセリングを多くおこなっています。
子供が悩みを話すと、おそらく解決したい欲が親御様にうずくのでしょう。
「頭が痛いなら、頭痛の薬を飲んだら学校にいけるんじゃない。」
「社会人になったら、体調不良ぐらいで休めないよ。」
「学校に毎日行っている子に話しかけてみたら。」
こんな言葉をお子さんにかけていませんか?
こういった解決策をお子さんができたら、苦労はしないんです。お子さんは私たちが思いつくような解決策は実際、ほとんどやろうとしています。
それができないから、ダメだったから悩んでいるのです。お子さんはできないことを解決してほしいのではないのです。
実はお子さんはできないことを共感してもらうだけでいいのです。悩みも共感してもらうだけでいいのです。つまり親御様はお子さんの悩んでいる気持ちに寄り添うだけでいいのです。
この感覚を親御様が身につけない限り、お子さんの悩みは消えないといっても過言でもありません。
もし今、あなたのお子さんがこういった状態で悩んでいるなら、先ほど言ったような4つのポイントを徹底的に守ってみてください。必ずお子さんが変わっていきます。
お子さんはできないことや悩みが気になってしょうがないのです。このお子さんが気になるポイントは解決してはいけないのです。
親御様がお子さんに「いいことを言って安心させてあげよう。」と思うことも禁物です。
なぜならば、親が言おうとしている、いいことを実行できるなら、悩んだりしないからです。
では、親御様はどのような対応をすればいいのか?
「子供を苦しみから救いたい。」という気持ちはみな同じです。
子供から求められている場合は別として、親御様からは子供の悩みを解決したり、提案したり、してはいけません。
このことを徹底的に守っていただければ、必ずお子さんは親御様から共感された安心感を実感して、自ら動きだします。
ホンモノ共感クイズ「予約忘れていた。」
前回のクイズに10名からご回答をいただきました。みなさんの回答をみると、「どうする?」と次の行動を聞く方が多いですね。
私なら子供が次の行動を切り出すまでは、私の方からは一切、聞きません。「しまったなあ。あせるなあ。」という共感だけをして、子供からどうするという言葉を待ちます。
「どうする?」と聞きたい親御様の気持ちもわかりますが、これは子供に行動を促すことになるので、私なら言いません。「しまった。」という言葉と焦っている様子だけに共感していきます。
私が言う共感の言葉は「そうか。しまったなあ。忘れていたのか。困ったなあ。」ぐらいです。
こういった場合に「どうする?」と子供に聞くと、おそらく子供はさらに混乱するはずです。
子供に質問すること自体はいいのですが、「どうする?」という質問は基本的にはやめてください。
子供の「しまった。」という気持ちと焦る気持ちに共感するだけです。これが一番望ましい共感の言葉です。
ホンモノ共感クイズ「頭痛いから今日休む。」
あなたのお子さんは学校には行っていますが、あまり気乗りしていない状態だとします。学校の人間関係もあまりうまくいっていません。
ある朝、お子さんが「頭痛いから今日休む。」と言ってきました。
お子さんは頭痛をよく起こす子で、頭痛薬を飲めば、頭痛がおさまることは親も子も知っています。
あなたならこんなとき、どのようなホンモノ共感の言葉をかけますか?
あなたが考えるホンモノ共感の言葉がけを11/7(月)16:00までにブログにコメントしてください。
来週11/9(水)に私が考えるホンモノ共感の言葉がけをお伝えしますので、この機会を活用して、不登校の改善に役立ててくださいね。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。