引きこもりになる原因はいくつもある
引きこもりの原因を考えるときにポイントなるのが、原因はいくつもありこれだというものが存在しないところです。
似たような原因で引きこもりになった人は多くても、すべての人が同じものを理由に引きこもっているわけではありません。
ひとつだけすべてのケースに当てはまる原因があるとすれば、それは引きこもることができる環境があるというものだけです。
外に出ないで人と接することなく生きていくことができないのであれば、嫌でも外に出なければいけませんから、共通する唯一の原因としては引きこもれる環境があることにつきます。
そして、当たり前のことですがこのような環境があるから全ての人が引きこもるわけではなく、それに加えて人それぞれの理由があって、外に出なくなってしまうようになるのです。
問題を解決したいと思ったときには、何が原因で外に出ることができなくなってしまったのかを考える必要があります。
もう一つ大事なことは引きこもれる環境があるから、引きこもっているのだとばかりに無理やりその環境を壊してしまおうとするのは事態をより深刻なものにしてしまう可能性が高いので注意しなければなりません。
原因をはっきりさせた上で、まずはその問題を解決することが大事なことになるのです。
周りの人からすれば些細なことであっても、本人からすれば非常に重大な問題ということがありますから、何に悩んでいるのかをはっきりさせることが先決となります。
原因はいくつもあるわけなので、そのときにこれが悪いのだと勝手に決めつけてしまわないように、じっくり時間をかけてでも原因を探っていきましょう。
人間関係が上手くいかない
引きこもりの原因として多いものが、人間関係が上手くいかないというものがあります。
ほとんどのケースがこれに当てはまると言っても良く、上手くコミュニケーションを取ることができないと、どうしても引きこもりがちになってしまうものです。
人付き合いが上手くいかないときに、どうやったら上手くコミュニケーションを取ることができるだろうかと考える人と、折り合いをつけることができないのであればいっそのこと人と接しなければ良いと考える人が出てきます。
人間であれば誰しも嫌なことは避けようとしますから、コミュニケーション能力に難があることで引きこもりになってしまうのは多いものです。
もちろん、実際にはここまでシンプルなものではなく、最初のうちは不得手ながらなんとか人付き合いをしていたものを、何かがきっかけで人と接するのが怖くなってしまい、その内に引きこもってしまうというパターンもあります。
社会に出れば嫌でも他者と関わることになり、現代社会では他者との関わりが最も大きなストレスの原因であるケースが多いだけに、引きこもりになる原因というのも人間関係であることが多くなっています。
そして、これは誰にでも起こり得るもので、元から人付き合いが苦手だった人だけでなく、責任感があり積極的に人と交流できる人でも、人付き合いに疲れたときに他者を拒絶してしまうということが十分にあり得るのです。
円滑な人間関係を気づくことができていれば、早々引きこもることはありませんから、大きな原因をひとつ上げるとするのであれば、人間関係に何かしら問題が発生していると考えることになります。
生活習慣に問題がある
引きこもりになる原因は何も人間関係に限った話ではなく、生活習慣に問題があることもあります。
本人自身はそこまで他者との交流に対して苦手意識がなくても、生活習慣が一般人とあわずに結果的にそれが人や社会を遠ざけていることも少なくありません。
一般人の生活は朝起きて夜寝るスタイルですが、引きこもりをしている人の多くは昼間に寝て夜起きています。
こうなってしまうと自然と人と交流する機会が少なくなり、それが余計に引きこもりを肯定する結果となってしまうことから、更に引きこもりが悪化をしてしまうということになるのです。
生活習慣を規則正しくして、朝起きて夜寝るという生活にしただけで自然と人と交流する機会が増えて、引きこもりから脱却をできたということもあります。
もちろん、引きこもるようになってから、人と接する必要がなくなったので好きな時間に寝て好きな時間に起きるようになったケースもありますが、どちらにしても生活習慣に問題があるのは引きこもりを続けやすい原因の一つだけにそのままにしておいて良いものではありません。
世の中には夜働く仕事もいくらでもありますから、生活の時間帯が人と異なるのは悪いことではありませんが、引きこもっている上に生活習慣にも問題があるとなると、なかなか改善をすることができないので注意が必要です。
更に日中、日の光を浴びていないと思考がネガティブになりやすく気持ちも引きこもりやすくなってしまうという問題もあります。
規則正しい生活習慣は健康のために大事なことだと言われますが、引きこもり問題にも関わってくるだけに、よく覚えておきましょう。
引きこもりを悪化させないために大事なこと
引きこもりを悪化させないために、いちばん重要なことは無理やり社会復帰をさせようとしないことです。
原因があって引きこもりになっているので、強制させると余計に事態は悪化してしまう恐れがあります。
だからといって引きこもりをそのまま認めているようでは、期間が長くなるほどに復帰が難しくなってしまうので、これもよくありません。
そこでポイントとなるのが、最初に原因をはっきりさせた上で徐々に元の生活に戻ることができるように導いていくことになります。
引きこもり生活が長くなっていた相手に対して、いきなり社会復帰をさせるのは想像以上に厳しいものがありますが、週に一回、月に二回といったように少しずつであれば負担もそれほど大きくはなりません。
徐々に慣らせていけば自然と社会に対する恐怖心もうすれ、最終的には社会に復帰をすることができます。
焦る気持ちはわかりますが、焦りは禁物であり無理やりなんとかしようとするのは逆効果ということを覚えておきましょう。
原因をはっきりさせて、その原因を取り除き復帰をしやすい環境を作っていけば、悪化をすることなく引きこもりを脱却することができます。
すぐにでも解決をしたいと思うのは周りの人からすれば当然のことですし、引きこもりっている本人も同じことです。
だからといって焦って行動をしても良くはなりませんから、時間をかけて解決していく気持ちを持つことが大事です。
簡単に解決をすることであれば、そもそもここまで大きな問題とならないわけですから、引きこもりを脱却するには時間がかかることだと理解をして、原因を取り除くところから始めていきましょう。
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