こんにちは不登校セラピーと子供自信協会の新井てるかずです。

引きこもりのお子さんを抱えていらっしゃる親御様は、なんとか理由を見つけて、外に連れ出したくなりますよね。

その気持ちは、とてもとてもよくわかります。

ただ残念ながら、私の知る限り、その方法がうまくいったという話は聞いたことがありません。

引きこもりのお子さんは、自発的な意思で、自分の行きたいところや、やりたいことをすること以外に、外に出ることはまずありません。

その状態を見ていると、親としてはとても不安にかられ、なんとか動かしたいという不安や焦りから、お子さんに外出することを求めます。

これはなぜうまくいかないのかというと、理由はいくつかあります。

1つ目の理由は、対人不安が強いことです。

対人不安というのは、「人から自分の欠点やダメな点、自分勝手な点やわがままな点、努力不足の点などが、見透かされているのではないか?」という感覚から生まれます。

当人はそれが現実のように感じたり、現実ではないとわかっていても、この不安を意識的に抑えることは、ほぼ無理と言っていいでしょう。

この問題は、外出訓練の慣れによって、解決することは非常に困難です。

ではどうやって解決するのか?

お子さんの対人不安を解決するには、2つのことを同時に行っていく必要があります。

まず第1に、親御様がお子さんのそういった点をダメだというふうに見下すことをやめることです。

そして第2に、親御様が自分自身に対して、自分のマイナスな点を見つけ、責めることをやめることなんです。

多くの親御様が自分のマイナスな点を日々言葉で責めたり、言葉にはしなくても胸のうちで苦々しく思っていたりしています。

また自分自身の悪い点を親が責めてしまうこともよくあります。

これが親御様、ご自身が自己肯定感が低いということなんです。

この2つのことをきちっとやめていただくと、お子さんはみるみると改善していきます。

半年ぶりに外出したなどの嬉しい報告を頂くことがよくあります。

そして2つ目の理由は、お子さんの幼少期に親の心がお子さんから、離れていたからです。

幼少期にお子さんとの心の距離は、どのくらい離れていましたか?

特に大きな問題ある関わり方をしていなくても、親御様がお子さんの幼少期に物理的な距離を縮め、心と心で関わったことがなければ、同様に引きこもりへと至りやすくなります。

子供にとって、親との心の距離が遠く感じたり、親の心の中に自分がいないように感じるからです。

この問題の解決方法も2つあります。

第1は、なぜ心の距離を親が離してしまったのか?

その内面的な理由、原因を深く掘り起こすことです。

これは自分自身の人生を振り返るに等しい作業になります。

結構、大変ですが、必ずやらなければならないと言ってもいいでしょう。

第2は、お子さんに幼少期のことを思い出してもらい、その時期に親がいなかったことに対して、どのように感じていたのかを丁寧に聞き出し、それに対し、ホンモノ共感を行うことです。

またその過程で見つかった心理的な問題があるならば、それはプロの指導のもとで適切に解決を行うことが必要です。

例えば、これは非常によくある不登校のパターンなのですが、いじめによる不登校と思っていた本当の原因は、幼少期に親が何かの問題を抱え、子供とうまく接することができていなかったからだったというケースです。

表面的ないじめの問題を解決しても、お子さんに何の変化や改善も現れないことがよくあります。

私も昔はこう言ったケースにさんざん悩んでいました。

てっきりいじめのトラウマによる不登校だと思っていた本当の原因は、実はお母さんがずっと使ってきたマイナス言葉からお子さんが見捨てられ不安を生んでいたと言ったケースがよくありました。

高校の雰囲気や体質が合わなくて、不登校になったと思っていたケースが、原因を丹念に丹念に掘り下げていくと、実はその子が小学生の低学年の時にお母さんがかけてしまった子供に共感しない言葉が原因だったというケースもありました。

実際の引きこもりや不登校も、タイプにキレイに分かれるわけではありません。

想定しうる様々な原因を念頭に置きながら解決を進めていくことが大事です。

こういった本当の原因がわからない限り、外に連れ出すのは効果がないばかりか、お子さんの反発を引き起こし、引きこもりをこじらせることにもつながりかねません。

お子さんが外にでたがらない時は、焦らずに、まずは親御様の言葉がけと内面を見つめなおすことから始めるのをお勧めします。

そして親御様の自己肯定感をあげていってください。

親の自己肯定感が上がれば、親自身が共感型人間になれます。

その結果として、引き込もりも解決できるのです。

引きこもりに関して、世の中の一般的な対応方法は、根本にはほぼ触れていません。

どうやって今この時間をやりすごすかといったところに議論が集中しているように見えます。

もし今までいろいろなところに相談したけれど、よくならなかったということであれば、一度私までご相談ください。

どのように親御様が変ればいいのか?

そして親に必要なものは何かをお伝えします。

ホンモノ共感とプラス言葉クイズ

前回のクイズに3名の方からご回答をいただきました。

その中で、ケイトさんの回答はとても良かったと思います。

ピノさんゆっきーさんも親としての愛に溢れていますよね。

ただこういった状態で苦しんでいるお子さんには、親の愛の言葉は残念ながら響かないことが多いんです。

そのことは知っておいてください。

愛の言葉を伝えてはいけないということではありません。

この世の中が生きていくにはあまりにも苦しいと感じているんです。

何が苦しいのかというと、一番苦しいことは、人と心でつながれない。

誰からもありのままの自分を必要とされていない。

ありのままの自分は誰にとっても大事じゃない。

こういった自己肯定感の低い感覚なんですね。

ですので、この問題は生きてたって、意味がないというセリフだけでなく、普段からのお子さんの言葉や態度、考え方や活動、そういったものをよく振り返り、何か死にたそうな兆候が表れてなかったのかを考える必要があります。

もう1点は、親御様がどこかで生きていることが苦しいと感じているのではないか?という点をよく考えてみることが大切です。

子供がそのような言葉をいう場合、親御様、特にお母さんにも似たような感情や感覚があります。

お母さんのそういった部分が悪影響してしまい、子供にうまく共感できなくなって、お子さんがケイトさんが書いたように感じていることが大半だと思います。

「今こんなに苦しんでいるのは自分たった一人で、誰にもそれをわかってもらえないという、孤独な気持ちがが隠れているのだと思います。そして、その気持ちを誰か(この場合は聞き手の親)にわかってほしいとSOSを出しているのではないでしょうか」

したがって、こういった問題に関しては、例えば、このような共感が大事なんです。

「死んだほうがマシだと思うぐらい生きているのが辛いんだよね。

お母さんはその悩みをちゃんとわかりたいから、死にたい悩みについて、お母さんに教えて欲しい。」

ただ残念ながら、正攻法的な共感は、こんなふうにかわされることもよくあるようです。

「うるさい、黙れ。」

「本気で死にたいって言っていない。ただ言っただけ。」

そういった場合は、正攻法的な共感は、今は封印しておいて、親御様ご自身が自分の辛い生き方を見直していく作業から入った方がいいかと思います。

ホンモノ共感とプラス言葉クイズ「子供の話にどこまでつきあえばいいのか?」

先日、第6期の魔法ことばベーシック講座の1回目を行いました。

この講座でよく受ける質問のベスト3はこんな感じです。

1子供のわがままにどこまでつきあえばいいのか?

2子供の要求にどこまでお金を出せばいいのか?

3ゲームやスマホを制限かけていいのか?

今日はその中の、子供のわがままにどこまでつきあえばいいのか?について、クイズをお出しします。

あなたは母子家庭で不登校のお子さんのお母さんだとします。

あなたが帰ってくると同時に、お子さんはマシンガンのように話し始めます。

さて、あなたはどこまでつきあえばいいでしょうか?

放っておくと、お子さんは4時間でも5時間でも話し続けるとします。

ぜひ考えて、ブログにコメントしてください。

ご回答の締め切りは4/15(月)10:00とさせていただきます。

次回、4/17(水)にブログにコメントいただいたものに、私のホンモノ共感の考え方とプラス言葉をお伝えします。

ぜひこの機会を活用して、みなさん、ホンモノ共感を身につけていってください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。