復学してもまた不登校になってしまう理由
最近は、不登校になる子供が増えていることが社会問題になっており、他人事ではないと感じている親御さんも多いのではないでしょうか。
そして不登校には、一度復学しても再発し、揺り戻しが起こることが何度も繰り返されるという問題もあります。
例えば、数カ月学校へ通えない期間があった後、何とか学校に行くようになったのに、また急に学校へ行くことを拒否するようになるといったケースです。
あるいは、新しい学期が始まる時期や進級時に学校へ戻ったのにまた行けなくなるケースや、不登校を解消するために転校したのに転校先でも学校へ行けなくなるケースもあります。
親としては、やっと子供が学校へ通い始めたのに、なぜまた不登校になってしまったのか分からないと考えてしまうことも多いでしょう。
しかし子供には子供なりの理由があるため、親がやって欲しいと思うような行動を取ることが出来ない場合がありますし、不登校にならざるを得ない場合があるのです。
そして不登校を繰り返す根本的な原因になっているのは、いじめなどの人間関係によるものや、思春期によるもの、そして原因がよく分からないものなどさまざまケースが考えられます。
そのため、根本的な原因については、それぞれの子供ごとにどのような原因があるのかを突き止めたり、それを解決する方法を探っていくしかありません。
しかし、不登校の繰り返しには主に2のパターンがあると言えます。
それは「根本の問題解決ができていない」パターンと、根本的な問題は解決したのに「新たな問題が発生した」パターンです。
必ずしもこの2つのパターンを明確に分ける必要はないのですが、問題解決の方向性を考える際に役に立つものだと言えるでしょう。
根本の問題解決ができていない再発しやすい
不登校が繰り返される主なパターンの1つは、「根本の問題解決ができていない」ことですが、これは、再発しやすいパターンなので特に注意が必要です。
考えてみれば、元々の原因が改善されていなければ同じ問題が再び発生するのは当然のことであり、それは不登校の場合でも同じことだと言えます。
そして根本の問題には、人間関係が原因になっている場合もあれば、何かの病気が原因になっている場合があるなど、それぞれの子供によって違うため対処の仕方も変わってきます。
例えば、いじめが原因になっている場合であれば、学校側に改善を要求していじめをなくす必要があるでしょう。
ただし、いじめというのは親や教師などの大人が分からないような形で行われていることが多いため、実態が捉えにくかったり、改善するまでに時間がかかったりすることが多くあります。
また、一度はいじめが収まっても、子供が学校に復帰した後にまた再開されてしまうというケースもあり得るため、予断を許しません。
そして病気が原因という場合には、例えば、朝起きることができないという起立性調節障害と呼ばれるものが知られています。
この病気は、起床時に頭痛や吐き気などの症状を引き起こすため、朝起きることが困難になると言われています。
ですので、子供が起床時によく体調不良を訴えるような場合は、一度病院へ行って検査を受けさせる必要があるでしょう。
そして病気が原因になっていることが分かったら、まずは治療を行って病気を治すことを最優先に考えるべきだと言えます。
このように、根本的な原因の改善には手間や時間がかかってしまうことも多くありますが、不登校を再発しないためには避けては通れないものです。
新たな問題が発生している場合も注意が必要
不登校が繰り返されるもう1つのパターンは、根本的な問題は解決したのに「新たな問題が発生した」というものであり、こちらも十分に注意する必要があります。
特に不登校の期間が長いと、学校生活に慣れるのに時間がかかってしまいますし、学校に慣れる段階で新たなトラブルを抱えてしまうこともあるのです。
例えば、いじめが原因で不登校になった場合は、学校側と協力するなどしてキチンと問題を解決すれば、再び学校へ行ってもいじめられることはなくなるでしょう。
しかし、学校を休んでいた期間が長いと、勉強に追いつくことができず、授業の内容が理解できないという状況になることも多くあります。
そうなると、授業中に教師から当てられても上手く答えることができずに恥ずかしい思いをしたり、勉強のやり方が分からず焦ってしまうこともあります。
そして、そのことが子供にとって大きなストレスになり、また不登校になってしまうこともあるのです。
親の側からすると、本人の努力が足りないだけと思ってしまう場合もあるかもしれませんが、やはりブランクがあるとそれを埋めるのは大変なことです。
それに、毎日の学校生活の中で、勉強がなかなか追いつかないといったことで苦痛を感じ続けていると、それが大きなストレスになってしまうことも十分にあり得ます。
ですので、不登校から復帰した後の学校生活と、特に問題がない通常の学校生活とでは、子供にかかる精神的な負担が違うということをまず理解してあげることが必要でしょう。
そして、新たな問題が発生した場合は、学校側と相談しながら、学校生活を送りやすい環境を整えてあげるなど、その都度、丁寧に問題を解決することが大切です。
不登校生の動向に一喜一憂しないで見守る
子供が不登校になると、親は、出来るだけ早く学校へ行けるようなってほしいと考えるのが普通でしょう。
世間体が悪いからという理由もあるかもしれませんが、何より子供がトラブルを抱えていることが心配でたまらないという気持ちが強いのではないでしょうか。
ですので、子供が学校に戻ったり、再び不登校になる度に一喜一憂してしまうのもある意味当然のことですし、そういう気持ちを持ってしまうこと自体は悪いことではありません。
しかし、親の側が露骨に喜んだり悲しんだりしてしまうと、子供にとってはそれがプレッシャーになってしまうため注意が必要です。
不登校というのは、世間的には良くないイメージがあるため、子供は学校へ行けないことに対して罪悪感を覚えてしまうことが多くあります。
ですので、不登校を繰り返すという子供の行動に対して親が一喜一憂していると、さらにその罪悪感を深めてしまうことにもなりかねないのです。
そして子供にとって親というのは、何かあったときの避難場所のような存在だと言えるため、親が動揺していると子供も不安になってしまいます。
ですので、親は、どんなことがあっても受け止めてあげるというドッシリとした姿勢を子供に示してあげるべきですし、できるだけ感情的になるのは抑えるべきだと言えるでしょう。
不登校の問題に取り組む場合は、解決にはある程度長い期間がかかるということをあらかじめ覚悟しておく必要がありますし、長い目で子供を見守ることが大切です。
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不登校を繰り返してしまう理由には、いじめなどの人間関係や思春期などさまざまあり、子供によって違うと言えます。
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