こんにちは不登校セラピーと子供自信協会の新井てるかずです。

みなさんは日々、お子さんの再登校や自己肯定感の向上を目指して、いろいろがんばっておられることだと思います。

あなたはホンモノ共感を身につけることによって、もたらされる大きな効果をご存知でしょうか?

 

私がお伝えしているホンモノ共感は子供の自己肯定感を高め、不完全な自分であっても、隠さなくていいと思えるようにしてあげて、不登校を解決するための重要テクニックです。

実はホンモノ共感によって、もう1つ大きな効果が子供にもたらされます。

それは一体何なのか?

 

実は親御様のホンモノ共感によって、子供の対人不安が消えてしまうのです。

この対人不安は、不登校に大きな影響を与えているので、これがなくなる効果は絶大です。

実際、私が日本初の不登校カウンセラーとして、仕事を始めた頃、はっきりわかっていたことが2つあります。

1つは不登校は甘えや怠けではないということ、もう1つは不登校の子には何かしらの対人不安のようなものが必ずあるということでした。

 

不登校の子のほとんどは、不登校になる前は、真面目で元気でわりと積極的です。

多くの不登校の子と接していて、親御様からも話をきくと、大半のお子さんがそうでした。だから、お子さんが急に甘えや怠けで、学校をサボりだしたとは、考えにくいのです。

そして、不登校になってから、大きく変化するのは、人の目を強く気にし出すことです。同世代の集団をいやがることも共通点でした。

 

不登校の子は、人の目の何が怖いのか?なぜ、同世代の集団をいやがるのか?

当時まだ共感欠如が原因だとわかっていなかったので、私は子供の対人不安を解決すれば、不登校が解決できるのではないかと考えました。

そこで対人不安の原因の解明とともにさまざまな心理学的手法による、対人不安の解決を試みていきました。しかしうまくいくことはまれで、多くは失敗しました。

だから何かもっと深い根本的な対人不安の原因があるのではないかと考えざるをえなくなりました。

そこでたどり着いたのが愛着と共感です。

 

精神医学の本には、反応性愛着障害という疾患名がのっています。

この症状の解説をみると、あまりにも不登校のお子さんとぴったりと一致するので驚きました。そして反応性愛着障害は精神医学の中では珍しく、原因がすでにある程度わかっていました。

そしてさらにわかってきたことは、自己肯定感の低さと対人不安はコインの表裏のようになっているということでした。

対人不安の原因を紐解いていくと、幼少期からの自己肯定感の低さが何かしらでてきます。多くのケースで出てくるのは、回避性の対人不安でした。

回避性というのは人を怒らせたり、揉め事を起こしたり、迷惑をかけたり、そういったことを幼少期のうちから回避してしまうという子供らしくない心理状態のことです。

 

なぜ、自己肯定感が低く、回避が強くなってしまったのか?

その原因をさらにさらに紐解いていくと、みえてきたのが、親御様の共感欠如とマイナス言葉でした。

今まで不登校の子の気質やものの考え方、学校のせいだと思っていたことが、実は根本原因が全く違っていたのです。

そこで私の中でとても思い出深いあるケースをご紹介します。

 

もう何年も前のことですが、ある不登校の男子高校生のカウンセリングをしていました。

その子の周囲の人に対する考え方はどうなっているのか?人の目をどのように気にするのか?勉強がなぜ手につかないのか?

これらの原因を紐解いて紐解いていくと、小学生のときのピアノの記憶に辿り着きました。

 

彼はもともとピアノはやりたかったわけではないのですが、お母さんの勧めで渋々、お母さんの友達のピアノの先生のところに通い始めました。

そのピアノの先生は、怖くて性格がきついため、彼にとってピアノは苦痛となっていきました。それでも彼は我慢していました。

 

そして数年後、いよいよ耐えかねて、彼は「もうやめたい。」とお母さんに言いました。するとお母さんは「何いっているの。今辞めたら何にも残らないじゃない。」と彼の訴えを一蹴しました。

そこから彼はさまざまな強迫観念にとりつかれ、自己肯定感を大きく低下させていくことになったのです。

この原因がわかって私は初めて、すべての問題がつながりました。

 

不登校は対人不安と自己肯定感の問題そのものです。

そして対人不安と自己肯定感は、共感欠如とマイナス言葉、そして愛着関係ができていないことが問題です。

つまり、暖かさや温もりが欠けていて、共感せずに否定の言葉が多いことが、不登校の原因なのです。

逆にいうと、これをなおせば、不登校の原因を根本的に解決して、再登校が可能になるということです。

 

不登校の原因と解決策を見つけだした私は決意しました。

「愛着や共感、プラス言葉といったものを全くご存知ではない親御様たちのためにそれらをお教えしよう。そしてお子さんたちを幸せな社会生活に戻してほしい。」

そんな願いで魔法ことばベーシック講座を開催することにしたのです。

 

魔法ことばベーシック講座に参加された方からの嬉しい話

最近、魔法ことばベーシック講座に参加されたある海外に住むお母さんから、いただいた嬉しい話をご紹介させていただきます。

「うちの娘は新学期からほぼ学校に行けています。特に学校への送り迎えをすることがほぼなくなり、一人でもいけるようになってきました。

今では娘は『自信がついた。勉強やテストも怖くなく、人も怖くなくなった。今年は全科目、きちんと単位をとる。』と言っています。」

 

どこの国もそうですが、このお母さんがお住まいの国も子供の自由は尊重しても、子供に共感するという概念はまったくといっていいほどないそうです。

おそらくこのお母さんも相当苦労されたことと思います。どのお母さんもそうです。

 

「親として、子供を正しく導く、子供の悪いところをなおす。」これらを完全に捨て去り、子供の気持ちに焦点をあて、共感し続けるホンモノ共感をぜひ身につけてください。

ホンモノ共感を親御様が身につけていただくことで、子供の自己肯定感が上がり、対人不安が消滅するので、集団生活を送るという霊長類の本能に従って、子供は学校に必ずいくようになります。

 

対人不安とは、不完全な自分を人の目から隠すということです。

人が自分の完璧ではないところをみて、不快になったり、気持ちが自分から離れてしまったりするのではないかという恐怖、これが対人不安です。

この不安はそっくりそのまま、子供の不完全なところをなおそうとしてきた親御様の価値観を反映しています。

もしくは子供の自由を尊重しても共感がなければ、子供は対人不安になってしまいます。自由と共感は似て非なるものだからです。

多くの方がここを混同しがちですが、子供の気持ちに明確に言葉でホンモノ共感して、ふれるということをしてみてください。

これによって、子供の自己肯定感が上がり、対人不安は消えていきます。これが唯一といっていい、不登校を根本解決する方法です。

 

ホンモノ共感クイズ「ゴールデンウィーク」

前回のホンモノ共感クイズには8名の方からご回答いただきました。ありがとうございます。

自己肯定感が下がると、実にさまざまなことをめんどくさいと感じます。特になにか行動を起こすということがとても億劫に感じられるのです。

これも回避の一種です。

 

これを根本的に改善していくためには、親御様の愛着と共感しかありません。

親御様が心や情緒で子供と触れ合うような言葉をかけていくのです。

特に子供にマイナスのことを言われたときに親御様の情緒がぶれず、安定して共感できることが何より重要です。

 

今回いただいたご回答は皆さん、その点よく触れておられると思います。

なにがめんどうか聞くことはとても大事です。子供自身、なぜなのかははっきりとわからないことも多くあります。

そういったところを丁寧に寄り添っていくことが大事です。

 

例えば井上さんのご回答に「行きたくないのにママが勝手に旅行の計画を進めた。」とあります。

こういったところに共感していくことが、小さな共感の積み重ねとして、とても重要なポイントになります。

行きたくないといったマイナスの情緒を的確にキャッチして共感していくのです。

特に親御様の意思が先走ると、子供に追いつけない不安というのがうまれやすくなります。これも対人不安の一種となって、子供が集団の中に混ざりにくくなる原因なんです。

 

もしお子さんがいきたくないといったら、そもそも旅行の計画は誰が始めたのか?これをお子さんとよく話し合ってみてください。

そしてお子さんの気持ちに共感して、計画を立てたかなどもよく振り返ってみる必要があります。

ほとんどのケースでは、そもそも計画の立案時にお子さんはあまり乗り気ではなかったでしょう。

これを無視してしまうことが共感欠如となって、自己肯定感を下げ、社会との交わりを困難にしてしまうのです。

是非一度、そういった視点をもってみてください。

 

ホンモノ共感クイズ「生活のリズムの崩れ」

あなたのお子さんがゴールデンウィークから急に生活のリズムが崩れ始めました。

今まで夜の11時ごろまでには寝ていたのが、ゲームやYouTube、友達とのLINEなどで、深夜の2−3時まで起きています。そして朝、目が冷めるのが11時か12時になってしまっています。

「このままずるずると崩れたらどうしよう。」多くの方は不安になるところですよね。

こういったときにどのようにお子さんに接し、どのようにホンモノ共感をすべきでしょうか?

 

あなたが考えるホンモノ共感の言葉がけを5/9(月)19:00までにブログにコメントしてください。

来週5/11(水)に私が考えるホンモノ共感の言葉をお伝えしますので、ぜひ、この機会を活用して、不登校の改善に役立ててくださいね。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。