こんにちは不登校セラピーと子供自信協会の新井てるかずです。

私が日々、個人カウンセリングで多くのお子さんに接しています。その中で、最近、多くのお子さんがこんなことを訴えてきています。

「バカにされることが怖い。」

「見下されることが怖い。」

「笑われることが怖い。」

 

これはある種の対人不安、対人恐怖といってもいいでしょう。

この「見下される不安」があると、お子さんは同世代の子や同級生の子と話すのが怖くなり、学校を休みたくなります。

「いろんなものごとに一歩踏み出せなくなる。」こんな状態になりやすいようです。

実際、私が関わっているお子さんの中でも、これを訴えるお子さんはかなり多くいます。

この「見下される不安」を解決してあげないと「学校を休みたい。」という気持ちがなかなか解消しません。

 

では、この「見下される不安」の原因は一体なんなのか?

実際にお子さんが学校で見下され、バカにされという経験を積み重ねてきたからなのか?

こんなふうに思うかもしれませんが、多くのお子さんは違うようです。

では親御様がお子さんを見下したり、バカにしたりしてきたのか?

これもほとんどのケースであてはまりません。

 

ではこの「見下される不安」の原因は一体、なんなのか?

実は本当の原因は上から目線で何かものを言われてしまうことの不安なのです。

同じ高さの目線に立たず、少し上から親御様が「ああすればいいのに。」「こうしたらいいのに。」と言い続けたり、お子さんが訴える問題に対して、共感ではなく、即解決を求めたり、「ああしなさい。」「こうしなさい。」「ああしたら。」「こうしたら。」という指示・指図が多かったことが原因にあります。

つまり親御様のこれらの言動が同じ目線に立たず、上からものを言われる感覚を生み、「見下される不安」を生んでしまう本当の原因なのです。

 

だからこそ、今、私が関わらせてもらっている多くのケースで親御様には、「指示・指図、提案を一切やめる。考えることすらやめる。」ことをしていただいています。

親御様はもちろん全く悪気もなく、子供の問題に対して、役に立ちたいとか、悪い思いをしないでほしいとか、そういった親御様の想いからの言動であることは理解しています。

ですが、私が不登校の問題を研究してきた結果、望ましい親子関係とは、こんなあり方でした。

「親は役に立たず、子供はいろいろ悪い思いや失敗をして、それに対して親が痛みを共感し分かち合う。」

 

つまり、「子供に失敗させない。悪い思いを先回りして未然に防ぐ。」ことをやり続けると、私の経験上、ほぼ全員のお子さんに何かの形で強い対人不安を生んでしまっていました。

親御様が子供の失敗を防ぐことで、子供に自信をつけさせるのではなく、逆に子供の自信を奪ってしまっていたのです。

そしてこの「見下される不安」は、不登校の原因の中でもかなりわかりにくく、解決しにくい深刻な原因となってしまっています。

 

もしあなたのお子さんの対人不安が非常に強かったり、同世代の子と上手く話せなかったり、外に出たがらなかったり、学校を休みたがったりするのであれば、親御様の言動や考え方のくせを確認してみてください。

現時点で私の中では「見下される不安」の本当の原因は、先ほど述べた親御様の言動が原因になっているという確信があります。

「見下される不安」はお子さんが繊細で気弱であることが原因ではないのです。

だからこそ、お子さんの自分軸をこれから育てていくために「ああしたら。」「こうしたら。」とか、「悪い思いをしないでほしい。」とか、そういった想いを完全に捨て去ってほしいのです。

 

実際に具体的にどうやって、親御様の想いを捨て去っていくのかについては、個々の状況によって変わってきますので、魔法ことばベーシック講座と個人カウンセリングで具体的なご指導を個別におこっていきます。

参加される方は楽しみにしておいてください。

 

ホンモノ共感クイズ「今週休みたい」

前回のクイズに5名の方から回答をいただきました。ありがとうございます。

今回のお子さんの設定は今日のブログの内容に近いものがあります。

お子さんが休みたがるということは、「嫌われ不安」があったり、友達がうまくできなかったり、いろいろな問題があります。

その上で、今回5名の方は最大限にお子さんに寄り添ったご回答を頂けたと思います。その中で最もお子さんの情緒に近く寄り添っている感じがあるのは、ゆきみさんです。

 

不登校のお子さんはもちろん頑張ってはいるんですけど、「努力に疲れ、頑張ることに疲れ、そこから逃れたい。」という気持ちがあります。

頑張るという言葉は、多くのお子さんはあまり好きではないのです。

だから、「頑張る。」というポジティブ系の言葉ではなく、ネガティブ系の言葉として、「疲れた。」とか、「苦しい。」とか、「辛い。」とか、そういった言葉を親御様が多く使えるといいのではないかと思います。

その上で皆さんからご回答いただいたようにお子さんとの対話や会話、お子さんから話を聞き出すということをしてみるといいでしょう。

 

簡単にいうと、「頑張る。」という言葉は、「お子さんの口からでるまではあまり使わないでね。」ということです。

そしてゆきみさんのご回答のように「こうしたら友達できるよ。」という解決系の提案は一切、しないでください。

 

私なら、「ああ、休みたいんだね。もちろんそれはよくわかったよ。」といって、友達がうまくできない原因などから、いろいろな切り口をみつけて、いろいろと質問で聞き出していくと思います。

勉強ができないことを理由にするのであれば、それはおそらく「見下される不安」や「バカにされる不安」があると思えます。

その辺りを念頭において、いろんな話を子供に聞き、共感、理解を深めていったり、親である自分が変えられるところは何かないかなと考えながら、寄り添っていったりすると思います。

 

ホンモノ共感クイズ「雷」

あなたのお子さんはいろんなことに神経質や過敏なところがあります。

先日自宅の近くで大きな雷が鳴り響きました。

あなたのお子さんはすでに高校生であるにもかかわらず、「雷が怖い。怖い。」といって、あなたから離れようとしません。

こんな場合、どのようにホンモノ共感したり、対応したりすればいいでしょうか?

 

5/30(月)14時までにホンモノ共感の言葉がけを考えて、ブログにご回答ください。

来週6/1(水)に私が考えるホンモノ共感の言葉をお伝えしますので、ぜひ、この機会を活用して、不登校の改善に役立ててくださいね。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。