再登校事例

社交不安障害による不登校 男子高校生GM君 Vol.13

GM君の幸せ

(2012/03/01)
 
卒業式に無事親子ともども出席する事ができました。部活の仲間や後輩達に祝福され楽しい卒業式になったようです。
体調不良も無く教室で笑顔の息子を見る事ができました。
 
 
(2012/04/07)
 
専門学校に通う為、東京の学生寮に引っ越ししました。
私は残念ながら出席できませんでしたが、4月11日入学式に無事出席したようです。
 
その後きちんとした授業は4月23日まで無かったのですが、体調不良も無く1週間学校に通い授業を受けられたようです。
 
長いようであっと言う間に過ぎた辛い半年間でしたが、先生のお陰で息子の今までの本当の気持ちを知る事ができました。
 
今まで何かあると感情的に息子に接していましたが、今では冷静に考えて行動できるようになりました。
またこのような事が二度と無いように気を配り接し見守って行きたいと思います。ありがとうございました。
 
 
(補足)
 
1ヶ月後、問題なく声優学校登校を続けていることを確認しました。

解説

全く愛着関係ができていない子供に記憶除去を行っても、社交不安障害の改善にはなりませんでした。

一見いじめによる不登校に見えても、その裏にある愛着関係を先に探って、もし不足していたら再構築しておくことが必要です。だからご両親の協力が必須なのです。

このカウンセリングによって、私は進め方を180度変える決意を固めました。
「いじめの記憶除去が中心」から、「社交不安障害の予防・解決が中心」へ。
カウンセリングの内容が、全くといって良いほど変わりました。

しかし、今はこれでよかったと思っています。

子供を苦しめる「不登校の3つの因子」が、より正確に、細部まで把握できるようになりました。
引きこもりはほぼ原因を把握しました。
特に、愛着に関しては今まで見えなかったことが、かなり見えるようになりました。
親御様への指導も、もっと適切に的確に。
記憶除去を使わなくても再登校できる例もかなり出てきました。

さらに重要なことがあります。

秀才のGM君は、大学ではなく、声優学校に進みました。
これはGM君にとっては間違いなく幸せであったのです。

不登校児にとっていったい何が、幸せなのか。
カウンセリングの根幹の問題です。
何のためのカウンセリングなのか。

私は、カウンセリングは、人を幸せにするモノでなければならないと思っています。

GM君の事例はこれで終わりですが、引きこもりの原因である社交不安障害を巡る研究はまだまだ続きます。