再登校事例

社交不安障害による不登校 男子高校生GM君Vol.8

パンドラの箱が開いた

(2011/11/20)
 
自宅でスカイプカウンセリングを受け、引き続きイジメに関する記憶除去を進めていただきました。そうしましたら久しぶりに21日登校する事ができました。別室で先生と二人と言う形でとても疲れたと思います。
 
この間、息子に理解できない行動が次々と出てきました。
 
11月になってから突然、猫を保護するために飼いたいと言いだし、結局2匹飼いはじめ、自分で世話をするつもりだったのでしょうが、自分の手におえず、さらに精神的に不安定になりました。
 
さらに大学受験を目指していたのですが、声優学校に行きたいと言い出し、(声優学校の)特待生試験を受ける手続きを無理やり進めさせました。
 
親が意見を言えばかなり興奮して腹痛や吐き気、声が出なくなるなどの症状を起こしたので仕方なく息子の言うとおりに進めていきました。
 
この頃はちょっとした事を話しかけるにも症状が悪化するのではないか?と思ってしまい、どのように接して行けば良いのかかなり悩みました。
 
息子を刺激するような事は極力言わずにいましたが、あまりに納得できない事を言われるとつい言ってしまい、又調子が悪くなるといった事がたびたびありました。
 
(2011/11/23)
 
特待生試験を受験するための、声優学校のセミナーに参加の為東京へ行きました。
 
その帰りに2匹目の子猫を持ち帰り、一晩中子猫の世話に追われ眠れず具合悪く登校できませんでした。ようやく昼過ぎに猫を祖母にあずけ睡眠をとっていたようです。

解説

根本的に何かがおかしい。この家庭。

GM君は、国立T大や私立W大を狙える優秀な頭脳の持ち主。
ところが、中学ぐらいから「猫を飼いたい、声優学校を受けたい」という気持ちがあり、その思いが、いじめとともに一気に吹き出してきたようです。

ということは、今まで親とそういう話すらしたことがなかったのでしょう。

それに全く父親の存在が感じられません。

いじめの記憶除去は、すさまじい効果がありますが、第三因子を保つ子には即適用できません。
第三因子を解決する前に、いじめの記憶除去を行うと、第三因子が一気に噴き出ます。
それまで子供の中にたまった養育の歪みです。

噴き出ると、社交不安障害が始まります。

社交不安障害が始まると、本意に沿ったことしかできなくなります。
それが猫の保護であり、声優学校入学なのです。

私の過ちは、
「お母さんとGM君の、何とも言えない白々しい空気感から第三因子の臭いを感じながら、第一因子から始めてしまったため、途中で方向転換ができなかった」
ことにあります。