こんにちは不登校セラピーと子供自信協会の新井てるかずです。

あなたは「8050問題」を覚えていますか?

最近、コロナの問題が小休止となっているので、ニュースで「8050問題」がクローズアップされるようになりました。

ほとんどの方はご存知かと思いますが、80代の親御様が50代の引きこもりの子供を抱えているという問題です。

これについて、引き出し屋と呼ばれる自立支援業者を頼り、お子さんを死なせてしまい、訴訟にまで発展しているケースもあります。

この自立支援業者は、引きこもっているお子さんに圧をかけまくって、外に出させて、自立したという体裁を取らせるやり方だと私は推測しています。

こんなやり方だと、当然、うまくいくはずがありません。

 

ここ最近では、問題はさらに深刻化して「9060問題」へと移行しているということが明らかになりつつあります。

引きこもりの長期化で、親御様が90代になっても60代の引きこもりの子供をかかえる事態まで、問題は深刻化してしまっているのです。

このような家庭に自立支援者が家を訪問しても、引きこもりの60代の子供は一切、人と会おうとせずに、口も聞かず、全く取りつくしまもない状態だそうです。

 

60代の引きこもりとなると、おそらく30−40年程度引きこもっていると思われます。

その間、問題を自分たちでは解決ができず、おそらく家族以外の他人との接点はほぼゼロに等しかったでしょう。

親御様たちからすると、「もうどうしようもできない。」と感じて、他者や公的支援サービスや自立支援業者に任せてしまいたくなる気持ちはよくわかります。

たとえ、他者の力は借りても、他者に任せてしまっては、どこかで限界があるでしょう。

引きこもりの根本解決には、親御様のホンモノ共感が不可欠だからです。

 

こういった話を聞くたびに、私は不登校や引きこもりの初期段階において、親子のコミュニケーションをきちんと改善して、自己肯定感を高めてあげるホンモノ共感を親御様が使っていれば、もう誰でも手出しができない事態になるのを防げたのではないかと率直に思います。

引きこもりの問題は、ホンモノ共感によって、親子のコミュニケーションを改善しない限り、子供が解決のための最初の1歩を踏み出す勇気をもつということは、かなり困難です。

日々、多くの方の相談とご指導をさせていただいて、このことを強く強く実感しています。

 

だからこそ、今日も皆さんに私が最近感じる、不登校・引きこもりを解決するための重要なポイントを2点に絞ってお伝えします。

不登校・引きこもりの解決に難しいテクニックは必要ありません。

子供を動かしたくなったり、自分の親のこだわりが捨てられなかったりする人は、次の2つだけを守ってください。

1.親が自分のいいたいことを言わない。子供の言うマイナスをプラスに変えようとしないことです。

2.子供の言葉と感情をストレートに受け取り、共感することです。

 

子供への共感ができない方やどこかでつまずいている方は、この2つができていないことが原因です。

あなたはお子さんとの会話において、この2つをできているでしょうか?

ほぼ無自覚なケースもあるため、わかりにくいかもしれません。

もし、子供の状態の改善がうまくいっていないのであれば、この2つのうち、どちらかができていないことが改善を阻んでいる要因です。

 

おそらく慣れて身についてしまえば、この2つはそう意識しなくても自然にできることです。

しかし、共感に慣れていない人、ご自身が辛い思いを抱え込みやすい人、プレッシャーを感じやすい人などは、この2つができにくくなります。

端的にいえば、「言いたいことをいうのをやめて、子供の言葉を素直に受け取ってください。」ということです。

これはおそらく練習してみて、自分の言葉を録音して、自力で文字起こしをしてチェックをうけるまで何が間違っているのかわからない方がほとんどだと思います。

 

今日も魔法ことばベーシック講座の受講生のホンモノ共感の練習をしました。

実に多くの方が今まで「自分のいいたいことをバンバン言いすぎていた。」ということをハッキリと自覚なさったことと思います。

 

子供のためを思って、良いことを言ってあげている。あなたもこんな思いがありませんか?

もし少しでもそう思っていると自覚できるなら、それやめてみませんか?

あなたが思っている良いことは、「子供にとっては本当にいいことなのか?」という視点をもつことを私は強くおすすめします。

 

そして何度も繰り返しますが、まず親御様の言いたいことをいうのをやめましょう。

子供に役立つ、子供のためになる言葉がけは、私がみてきたところ、ほぼすべて子供に全く寄り添っていない、子供の気持ちを理解していない言葉がけでした。

だから、今すぐ言いたいことをいうのをやめてください。

親御様が言いたいことをいうのをやめて、子供の言葉を素直に受け取ることができるようになれば、不登校・引きこもりは必ず改善します。

 

ホンモノ共感クイズ「歯医者」

前回のクイズに5名の方から回答をいただきました。ありがとうございます。

この共感のポイントは、決して親が誘導しないことです。

もちろん子供の歯のトラブルは、なんとか解決したくなる気持ちはわかりますが、誘導は不可能だし、逆効果になります。

子供をうまく言いくるめたり、何かうまい言い方はないかと考えたりするのをもうやめることです。

そして子供の「めんどくさい。」という言葉をきちんと受け取ることです。

この点が共感のポイントです。

 

コメントいただいた5名の方々はこの点は押さえていらっしゃるようですが、ほんの少しだけ解決のにおいがする言葉もありましたので、注意してください。

そして子供に「なにがめんどうに感じる?」ということをお聞きになったあと、子供から答えがでてきたら、おそらくそれは解決ができない問題であるはずです。

もし解決が可能な問題であったとしても、決して解決しようとしてはいけません。

話を聞いた時点で解決したとしても、私の経験上、実際に歯医者さんに行く直前になると、「やっぱり嫌だ。」と言い出すのがオチです。

この問題の本当の解決とは、「めんどくさい。」という言葉をうけて、「なにがどうめんどくさいのか?」という子供の気持ちを深く真摯に理解することのみです。

親御様が子供の気持ちを理解してあげること自体が、実は遠回りなようにみえて、本当の解決になるのです。

 

ホンモノ共感クイズ「あいつゴミだ。」

あるバラエティ番組をみていて、お子さんが出演者たちをののしりはじめました。

「あいつゴミだ。あんなやつクソだ。なんであんなやつがテレビ出ているんだ。」

 

なぜ、ゴミなのかの理由は手短には言いますが、いまいちよく理解できません。

あなたなら、お子さんにどのようにホンモノ共感しますか?

あなたが考えるホンモノ共感の言葉を11/29(月)19:00までにブログにコメントください。

 

来週12/1(水)に私が考えるホンモノ共感の言葉をお伝えしますので、ぜひ、この機会を活用して、不登校の改善に役立ててくださいね。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。