あなたは我が子がなぜ自信を失い、学校に行けなくなったと思いますか?
・成績がよくないから
・見た目や容姿がよくないから
・勉強についていけなくなったから
・努力できないから
・いじめられたから
こんなふうにいろんなことを親御様はお考えでしょう。どれも間違いではありませんが、実はすべて間違っています。
不登校の原因になる本当の自信のなさは、コミュニケーションの劣等感といっていいです。
ここがわからない、あるいは捉え違いをしていると、勉強をがんばらせたり、検討違いなことを子供にがんばらせたりして、さらに悪化の一途をたどります。
私が今まで1500件以上の不登校のお子さんの個人カウンセリングをして、不登校の原因となっている自信のなさの根本は、コミュニケーションの劣等感にあることがわかりました。
コミュニケーションの劣等感とは、一体何なのか?
これは自分の言葉や気持ち、話す内容が相手にどれだけ伝わるか、相手にどれだけわかってもらえるのか、相手にどれだけ受け取ってもらい共感してもらえるのか、そこに対する不安なのです。
例えば、
子供が勉強に対する劣等感をもっていたとします。勉強ができないということは、どういうことなのか?
努力をしていないということになります。
努力をしていないということは、どういうことなのか?
努力をしない人の話に人は耳を傾けないと思い込んで、コミュニケーションに自信を失ってしまうんです。
例えば、子供が見た目に対して劣等感をもっていたとします。見た目がよくない、容姿の劣等感はどういうことなのか?
標準的な容姿をしている多数派から外れている。あるいは主流から外れているということになります。
この外れているということは、どういうことなのか?
「人は人のいい点をみず、欠点をみる。」という人間不信を多くの不登校の子はもっています。
つまり標準から外れたような一重であるとか、低い鼻であるとか、エラがはっているとか、そういったところをみて、人は欠点をついてくると思い込んでいるのです。
そこをバカにされるので、コミュニケーションは成り立たないと不登校の子は思っているのです。
すべての自信のなさはコミュニケーションの劣等感になる!?
このように不登校の原因となる、すべての自信のなさはコミュニケーションの劣等感にたどりつきます。
どんな表面的な問題であっても、自信というものの根本は変わりません。
人に自分の思いが伝わり、受け入れられるかどうか、自分存在の価値をコミュニケートすることで認めてもらうかどうか、ここに必ず行き着くのです。
だからこそ、私の「不登校セラピー」では、ホンモノ共感という形で、みなさんに正しいコミュニケーションをお教えしています。
勉強の劣等感を持つ子、容姿の劣等感を持つ子、それ以外のさまざまな自信のなさを抱えたお子さんは、究極的にはコミュニケーションの劣等感をもっています。
この劣等感が生まれた根本原因は、親御様がどれだけ子供の話に耳を傾けて、共感してきたか、深く理解をしようとしてきたか、まっすぐ受け取ってきたかにすべての根本があります。
この根本を読み違えて、勉強の自信をつけさせようとか、ものを与えてなんとかしようとか、ほめるだけでなんとかしようとしても、全く効果がないのです。
では、正しいコミュニケーションとは一体何なのか?
そのために今日は1つ絶対やってはいけない言葉がけをお教えします。
それは「提案」です。
なぜ「提案」は絶対にやってはいけないのか?
実は「提案」をした時点で、親子の言葉と心の交流は終わり、行動のみになるからです。
つまり親子のコミュニケーションの終わりになってしまうからです。
今、あなたが共感を頑張っているのに、子供の状態がよくならないと感じているのであれば、間違いなく親御様は言葉か、心の中でコミュニケーションを拒否し、解決策を探る「提案」を頭の中で考えているはずです。
これはコミュニケーションではなく、ネゴシエーション、つまり交渉になります。
交渉で子供に気持ちを伝えたり、心の交流をしたりすることができるでしょうか?
絶対、できませんよね。
頭の中では実際に解決のための交渉をしているから、あなたのお子さんはよくならないのです。
では、この交渉をやめるにはどうすればいいのか?
交渉をやめるのはさほど難しいことはありません。
今すぐ、誰かに何かの問題を話してもらってください。そしてその話を聞いている自分の心の動きをチェックしてみてください。
その問題を聞いて、逃げ出したくなったり、解決したくなったりしたら、交渉をどこかで子供としているということになります。
子供に対して、「あなたの情緒を私は受け入れません。撤退してください。」という交渉しているのです。
大切なことなので、何度も言います。
絶対に子供に「提案」をしてはいけません。
「提案」や解決のための交渉をするから、子供からすると「自分の言葉は伝わらない。」という劣等感を持つようになるのです。
ただ自分の言葉のどこが共感ではなく、交渉になっているのか、多くの方は自覚できないと思います。
実際に親御様は共感のつもりでも、私が親子の会話を聞いていると、交渉の「提案」をしている方はものすごく多いです。
これはみなさんを責めているのではないです。
ただ、ここを治さない限り、お子さんの改善はおぼつきません。
だからこそ、ご自身で意識して、自分の言葉、考え方のどこが交渉になっているのかに気づき、改善するようにしてください。
そして前回お伝えしたように交渉ベースの解決の「提案」がない、純粋な共感が7割の会話になれば、必ずお子さんは変化をおこします。
ホンモノ共感クイズ「自信のなさ」
前回のクイズに7名の方から回答をいただきました。ありがとうございました。
自信のなさはお子さんそれぞれ表面的に現れるところは違います。
今日のブログでお伝えしたように根本には、コミュニケションの劣等感があります。
どれだけ自分の言葉を「提案」という形で歪められずに、共感で受け止めてもらえたか?
これによって子供の劣等感は変わってきます。
例えば、みなさんが回答として書いていただいた自信のなさの裏にコミュニケーションの劣等感があるとしたら、どうでしょうか?
・人の評価が気になる
・勉強、運動ができる兄弟と差
・勉強に対しての自信がなさ
・否定される、笑われる自信のなさ
・理想像からかけ離れた自分に対する自信のなさ
・やりたいことを続けられない自信のなさ
それぞれ形は違いますが、根底にそんな自分がどれだけわかってもらえるか、自分の言葉がどれだけ伝わるのか、どれだけ相手から興味関心をもってもらえるのかというコミュニケーションの劣等感があります。
このコミュニケーションの劣等感は、自分の親から共感されてきていないことを表しています。
お子さんの表面的な自信のなさは解決しようがありません。
そこを解決したとしても、その根本にあるコミュニケーションの劣等感は何のかわりもないでしょう。
たとえ、いじめがなくなっても、嫌な先生がなくなっても、勉強で一番になれたとしても、クラスのカーストでトップに登りつめたとしても、学校1の美男、美女になったとしても、コミュニケーションの劣等感は変わることがありません。
この問題の根本解決は、普段からの親子の会話を7割以上共感にして、解決や交渉、提案を徹底的になくしていくことで、腹のそこから子供に純粋に共感することしかありません。
親御様の共感こそが自信のなさの根本的な解決になります。
しかし、この解決方法には、1つの問題があります。
親御様自身が自分の言葉に自信のない方が多いので、子供への共感や質問を自信をもってできない、この問題がつきまといます。
だから親御様は自分の自己肯定感をあげる必要があるのです。
ぜひ子供への共感と自分の自己肯定感をあげることに取り組んでみてください。
ホンモノ共感クイズ「ママのせい」
あなたのお子さんは学校へ行っていますが、朝いつも遅刻ギリギリです。
特に集団登校には遅れがちです。そこでついあなたはこんな言葉をかけてしまいます。
「ほら、ちゃんと間に合うように行きなよ。」
この言葉はなぜ良くないと思いますか?
ホンモノ共感の言葉として、どのような言葉をかければいいでしょうか?
あなたが考える答えを12/27(月)19:00までにブログにコメントしてください。
来週12/29(水)に私が考える答えとホンモノ共感の言葉をお伝えしますので、ぜひ、この機会を活用して、不登校の改善に役立ててくださいね。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。