いきなり不登校になるなんて、うちの子供に何か原因があるんじゃないか?
そう思われる親御さんは少なくありません。
不登校の原因は親や、学校のいじめが関係すると他のページでも書きましたが、お子さんに原因がある場合もあります。
一般的に言われている不登校になる子供のタイプについて触れ、それらの根本的理由を不登校セラピーでの見解から解説していきます。
目次
1.一般的に言われている不登校の子供の5つのタイプ
1-1.母子分離不安タイプ
1-2.情緒混乱タイプ
1-3.甘え、未熟タイプ
1-4.無気力タイプ
1-5.発達障害・学習障害タイプ
2.子供が原因の不登校を解決するには
3.追伸
1.一般的に言われている不登校の子供の5つのタイプ
1) 母子分離不安タイプ
お母さんと離れようとすると、強い不安にかられてしまう子供です。
よく、幼稚園の送り迎えのバス停で、お母さんと離れたくなくて、お母さんにしがみついて泣き出してしまう子がいますよね。
そのような子供のことを指します。
「お母さんは、○○(お子さんの名前)のこと好き?」
などと、常に母親からの愛情を確認し、自分への関心をつなぎとめようとしたり、時に幼児退行したかのように母親の膝に乗って甘えたりします。(赤ちゃん返り)
母親が外出する時は、どんなときでも一緒についていこうとし、父親から、母親を独占しようとして時に敵意を持った行動・発言をしたりします。
母親がいれば友人と遊ぶことができるが、外出して友達の家で遊ぶことはできないなどがあります。
「いつまでも甘えているんじゃないの!」
といった事を言ったり、拒絶・無視はせず、子供と向き合ってあげてください。
2) 情緒混乱タイプ
真面目で几帳面、感受性が豊かで完璧主義。
無遅刻無欠勤、宿題も予習も完璧。
学校では勉強・スポーツや学習姿勢において模範とされるよう子供です。
常に、親御さんや担任の教師からの期待に答えようと必死になり、ある日そのプレッシャーに耐えきれずに不登校になってしまいます。
ひたすら頑張ってきた子供なので、「頑張って」などという言葉は逆効果になります。
まずは、これまでの子供の頑張ってきたことを認めてあげることが大切です。
3) 甘え、未熟タイプ
周りの子供に比べると振る舞いや行動が幼く、我慢や自立できていなかったり、ルール・集団行動が苦手な子供です。
「周りの子はきちんとしているのに、どうしてうちの子は落ち着きが無いのかしら」
といった悩みを持つ親御さんもいらっしゃいます。
子供本人には”今すぐどうにかしなきゃ!”という焦りや不安がないため、長期的に見守っていく必要があります。
4) 無気力タイプ
無気力で、意欲が無い。
「学校行くのめんどくさい、だるい」という言葉を発するような子供です。
無理にでも連れて行こうとすると学校には行きますが、長続きはしません。
こちらから行動を促せば、行動してくれることもありますが、主体性を持った行動は少ないです。
かと思えば、家では比較的元気な様子を見せ、インターネットやテレビゲームなど自分の好きなことをして過ごすのは好きな様子。
夜更かしして朝起きれなくなってしまい、学校にいけなくなることを繰り返すようになります。
自然と「学校にはいかない」というようになります。
好きなこと、興味のあることには関心を示すため、行事関係だけ学校に行くこともしばしば。
見守るだけではなく、これまでにない気づきを経験させてあげたりする必要があります。
5) 発達障害・学習障害タイプ
・ASD(Acute Stress Disorder/自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群)
・ADHD(attention deficit hyperactivity disorder/注意欠如、多動症)
・LD(Learning Disorde/学習障害)
などに分類される。
他の子供に比べて理解することに時間がかかったり、著しく苦手な教科があることから、勉強に対して極めて苦手イメージを持つようになります。
また、クラスメイトと意思疎通がうまくできず、孤立気味になってしまう。
勉強するのもイヤ、クラスメイトにも会うのがイヤになって、不登校になってしまいます。
他のクラスメイトより、苦手なこと、習得するまで時間がかかってしまうことに注目されがちですが、できていること、得意なこともあります。
本人のやりたい気持ちなどを尊重しつつ、学校で足りない部分は家庭教師などを雇うことで補っていくことで、やりたくない・行きたくないという気持ちを和らげられるかもしれません。
これらは、一般的に書かれている、不登校のお子さんのタイプ別について説明いたしました。
どうやって解決したら良いのか?
が詳細に書いていないことに疑問を持たれた方もいることでしょう。
なぜ、事細かにかいていないのか。
それは、不登校セラピーではこれらのタイプ別を不登校を表面的にしか見ていないと考えているからです。
2.子供が原因の不登校を解決するには
先述したとおり、こちらの記事で紹介した不登校になる子供のタイプ分けは、表面的しか見ていません。
つまり、子供が不登校になる根本的な原因に触れられていないのです。
たしかにタイプ別に分けられていると、お子さんはどのタイプに当てはまるのか考えればいいかだけなので楽でしょう。
ただ、不登校はタイプ別に分けたからといって解決しやすくなるわけではないのです。
不登校の真の原因である「役立たず不安」を解消しない限り、真の不登校解決にはつながらないのです。
役立たず不安についてはこちらのページで触れています。参考になさってください。
3.追伸
いかがだったでしょうか。
不登校の原因がお子さんにある場合、どんなお子さんが不登校になりやすいかを解説いたしました。
しかし、どんなタイプに分けたところで、根本的な「役立たず不安」を解消しない限りは、不登校の真の解決には至りません。
仮に不登校が解決されたとしても、その問題はお子さんの心の奥底で眠っているだけです。
いつ、再発するかはわかりません。
不登校セラピーでは、ただ不登校が解決されるだけでなく、のちの家族関係が良好になった、などといった嬉しいお声をたくさんいただいています。
それは、不登校だけに着目せず、背景の家族の関わり方も扱っているからです。