愛情不足だけが原因ではありません

子供が不登校になってしまう根本的な原因は様々であり、個性や性格と同じように子供によって異なるため、親の愛情不足のみが不登校の原因であるなどといった考え方は避けるべきです。
もちろん親が子供に対して無関心であったり、家庭を顧みず不倫をしていたりすると子供が反抗的な態度を親に対してとるようになり、結果的に不登校へと繋がるケースも少なくありません。
子供の食事を作らない、パチンコを初めとしたギャンブルばかりをしていて子供の面倒を見ない、理想を押し付けてばかりで子供の意志や希望を尊重しないなどといった問題を親を抱えている家庭の場合、極一般的な家庭よりも不登校児が生まれてしまう可能性が高いのも事実なのです。

それでも不登校の原因が親を初めとした保護者層の愛情不足のみなどということはありえませんので、子供が学校に行きたがらない根本的な原因を探すことが大切だと言えるでしょう。

いじめが原因の場合があります

親に言えないというだけで、子供が学校に行くのを嫌がる大きな原因のひとつがいじめです。
エスカレータ式の学校なので生徒同士の仲が昔から良くいじめなど起こりえない、進学校なので問題行動が進路に直結するから子供の妄想だろうなどと楽観視せずに、もしもいじめのせいで登校したくないと子供側がはっきりと申し出たようなら、無理やり登校させずにある程度の期間休ませることが大切になっています。
勉強は学校以外でもできますし、酷い暴力が蔓延している教室に子供を居続けさせるとうつ病や自律神経失調症などの、精神的な病気を患ってしまう可能性があるからです。

子供を学校に通わせなくていいという前提でいじめを学校に対して抗議する、このくらいの姿勢を親を始めとした保護者はとっていいと言えるでしょう。
小学校や中学校に関しては、不登校の期間があったとしても将来には然程影響はありませんので安心してください。

勉強についていけない場合もある

小学校から中学校に上がったときに、急激に勉強のレベルが高くなってしまい、周囲の友達に付いていけないことから子供が不登校になってしまうというケースも存在しています。
個別指導の学習塾ではなく一人の教師が集団の生徒に対して授業を教えるという学習方式の性質上仕方が無いことではあるのですが、勉強が遅れている子供へのケアが不十分な学校がかなりの割り合いが存在しており、結果として学習に対する子供のモチベーションが低下してしまったり自信を失うことなどが不登校に繋がってしまうのです。

単純に勉強に付いていけないことだけが不登校の原因なら、家庭教師を雇い自宅学習に専念させるかフリースクールに通わせれば解決に向かうことが多くなっています。
長期間休み続けた学校に再び通うことには勇気が必要ですが、勉強の遅れを取り戻したという自信が再度の登校に繋がるのだと捉えておいてください。

人間関係に嫌気が差すこともあります

子供と言っても中学生くらいになれば、先輩の顔色を窺ったり上級生からの理不尽に耐えなければいけないケースも出てきます。
そのような人間関係に嫌気が差して学校を休みがちになってしまうことも珍しくないため、親の愛情不足や家庭環境とはまったく関係のない子供社会の人間関係も、不登校児を生み出してしまう要因になりえるということを覚えておくといいでしょう。

人間関係の問題で仕事を辞めるという話は珍しくないのに、学校は決して辞めずに3年間通い続けなければいけないというのも可笑しな話です。
もしも現在の3年生と折り合いが付かずに不登校になっている1年生の子供がいるようなら、一年間休ませて2年生になってから登校させるというのも一つの手だと言えます。教師から登校を急かされることもあるでしょうが、不登校児が出るほど態度や行動に問題がある上級生を放置している教師の言うことなど、無視するくらいの感覚で十分だからです。

部活も不登校の原因になりえます

勉強や友達との学校生活よりも、部活に力を入れているという子供によく見られる傾向なのですが、部活で大きな失敗をしたことが原因で不登校になったという事例も沢山あります。
例えば絶対に勝つことを顧問から言明されていた試合で負けてしまった、チームスポーツの試合の大事な場面で自身のミスのせいでチームが負けた、酷い部活環境に耐え切れなくなってしまったなども不登校の原因のひとつなのだと認識しておいていいでしょう。

部活動で結果を残せば推薦による進学が決まるという環境に身を置いているような子供にとって、部活での大きな失敗や敗北は部活動にのめり込んだ経験がない保護者からは、想像もできないくらいのトラウマになる可能性があります。
はっきりと部活での失敗や敗北が不登校の原因だとわかっているようなら、クールダウンの時間を置くという目的で、しばらく学校を休ませるというのも正しい選択だと言えるのです。

教師が原因のパターンもあります

一昔前と違って近年は明確に表面化することが多くなってきましたが、担任や部活の顧問などといった教師に問題があり子供が不登校になってしまうパターンも少なくありません。
学校という狭い空間の中で、自身に逆らいづらい生徒に対して横暴を繰り返すような教師は、昔ほどではありませんが現代でも相当な数がいるからです。

子供がはっきりと親に対して教師との関係が悪くて学校に行きたくないと明言しない場合でも、同じクラスの同級生の保護者から担任教師の評判などの情報を集めることは可能なので、状況によっては保護者同士で結託してでも学校側に陳情書などを提出するといいでしょう。
実際に教師から生徒に向かって過度ないじめがあったクラスの生徒とその保護者全員が、告発に近い陳情書を教育委員会に提出したところ担任の変更が行われて、不登校の生徒が再び学校に登校できるようになったという実例があるからです。

もしも愛情不足が原因なら

子供にも学校にも何ら問題がなく、親の愛情不足が不登校の原因だと断定される場合、世間体のために子供を無理やり登校させようとはせずにまずは愛情不足の解消を目指すべきです。
特に多い事例が親の不倫により愛情不足なので、自身と他人の家庭環境を壊している人間が正しい子育てなど出来るわけがないくらいにまで考え方を改めて、すぐにでも不倫相手との関係を解消するといいでしょう。

両親共々家庭環境にも問題がないと感じていても、昔に比べて家族の会話が減った、一緒に食事をする時間が減ったなどといった理由で子供側が愛情不足を感じてしまうケースも多いです。
そのような場合には何故両親が仕事をこんなに頑張っているのか、子供をどれだけ愛しているのかを隠さずに話すような、対話の場を設けることが好ましいとされています。
コミュニケーション不足が解消されただけで、子供が登校しだしたという家庭も少なくないからです。

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子供が不登校になる原因は子供の数だけ存在しているので、一概に愛情不足だとは断定できませんが、それでも愛情不足が要因で不登校が引き起こされることがあるというも事実です。
親として出来る範囲内で最大限の愛情を子供に、押し付けにならない範囲で与えた上で、不登校の原因となっているポイントが何なのかをまずは把握することが重要なのだとイメージしておいたほうが無難だと言えるでしょう。

 

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