こんにちは不登校セラピーと子供自信協会の新井てるかずです。
先日、私が開催する魔法ことばベーシック講座の受講生で、2年近く引きこもっていたお子さんのお母さんからこんな声をいただきました。
「1ヶ月前から塾に通いだし、休むことなく、週3回電車で通塾しています。毎日、勉強時間を決めて、自分で勉強に取り組んでいます。ゲームはしていますが、課金が全くっていいほどなくなりました。
子供は「お母さん、疲れている?大丈夫?」と優しい言葉もかけてくれるようになりました。また子供から「いろいろありがとう。」という言葉も聞けて嬉しいです。
食事も家族で一緒に食べられる日が増え、家族4人で外食もできるようになりました。私と一緒に病院に行き、気になるところを受診することもできています。
子供は生活習慣も随分と変わりました。朝起き、夜寝て、入浴や歯磨きもきちんと毎日行えています。
いろいろありがとうございました。」
このお子さんは長い間、引きこもっていて、重度のゲーム依存でした。ゲームに対する課金も、毎月かなり多額になっていました。
親子の会話もなかなか行えず、何かいうとお子さんは怒り出し、自室に引きこもってしまう。そんな状況でした。
そんなところからお母さんは、私の講座を受講後、勇気をもって、お子さんの部屋に入り、ほんの少しの言葉がけとゲームに対する興味・関心を示すというところから、取り組み始めました。
ゲームでの会話ができ始めると、徐々にお子さんが過去の辛かった出来事や深い思いも吐露してくれるようになり、そこに対してお母さんは丁寧に共感をしていったことが解決につながったのです。
このお子さんの引きこもりとゲーム依存の改善のために重要ポイントは何だったのか?
それはお母さん自身がお子さんに対して、この4つを徹底的に行ったことです。
・お母さんが自分の不安を出さなくなったこと
・先回りしてあれやこれやと言わなくなったこと
・勉強に対して「勉強しろ。」とか、学校のことについて、一切言わなくなったこと
・ホンモノ共感に取り組み続けたこと
実際、私の講座を受ける中で、お母さんご自身が自分の中の不安や自分がダメだという価値観に取り組み続けて、今では随分と改善しました。
お子さんが引きこもってゲーム依存になっている場合、親御様の大きな内面の変化がお子さんの改善の土台となることがよくあります。
その理由は、親御様が変わらなければ、お子さんの方が親御様に心を開いて接するということができないからだと私は思います。
お子さんがこのように変化に至るまでには当然、かなりの紆余曲折がありました。途中、何度もくじけかけたことがあり、お母さんも辛かったことと思います。
私の講座を受けて、サポートがある状態だからこそ、お母さんはあきらめずにがんばることができたのです。
このお母さんは今も私の講座を受けながら、自分の中にすくっている無価値観や自己肯定感の低さに取り組んでおり、日々改善を続けています。
ここで重要なポイントをもう一度、お伝えします。
お子さんの問題解決のために重要なポイントはまとめると3つです。
・親御様がホンモノ共感に徹したこと
・親御様の先回りや先読み、提案は一切しないこと
・お子さんの前では親御様は不安な顔もイライラした顔も見せず、情緒をゆらさないようにしたこと
この3つを親御様が長い間の積み重ねることで、お子さんの引きこもりやゲーム依存を改善することができたのです。
親御様がお子さんの「問題を解決したい。そのために色々言いたい。」と思う気持ちはよくわかります。しかし解決そのものは子供の役割であり、親がするものではありません。
お子さんから求められない限り、先回りや先読み、提案などはしてはいけません。またお子さんの状態をみて、親御様が不安がったり、イライラしたりというのも禁物です。
この感覚を親御様が身につけることができれば、ホンモノ共感をできるようになるので、お子さん自身の悩みも必ず消えていきます。
解決そのものはお子さんの問題ではありますが、その解決を引き起こす土台が親御様のこういった変化なのです。
この引きこもりとゲーム依存の解決にあたっては、ゲーム課金を除いて、ゲームを制限したり、生活習慣を変えさせたりすることは一切、していません。
このこともお子さんの改善に寄与したと思っています。
ゲームの制限についてはいろいろと議論があるところですが、私は制限しない派です。
お子さんにとって、唯一といっていい楽しみを奪っていいのか?
ゲームを制限することによる悪影響を考えると、私はゲームを制限することには気がのりません。
お子さんがゲームに依存したくなる不安や苦しみを土台から変えてあげる環境を整えてあげる。
このやり方が根本的でベターな解決策ではないかと私は考えています。
ホンモノ共感クイズ「頭痛いから今日休む。」
先週のホンモノ共感クイズに12名の方からご回答いただきました。ありがとうございます。
みなさん、頭痛の辛さや「今日休みたい。」というところに対する共感的な対応ができていて、好ましい回答だと感じました。
できれば学校での辛い人間関係に踏み込む質問までできるとなおいいですね。
みなさんの回答でよかったのは、「頭痛薬を飲んだんだから、頭痛おさまったら、学校に行きなさい。学校に行けるじゃないの。」などと言いたいような雰囲気が感じられなかったことです。
このお子さんの悩みは頭痛ではありません。
学校での人間関係に起因する悩みとその悩みがあるから学校に行きたくないという気持ちに親御様が共感すれば、お子さんは満足するのです。
つまり、親御様がお子さんの気持ちに共感して、聞いてくれれば、このお子さんの問題は解決するのです。
その点を重々念頭において、お子さんの頭痛の話を聞ければ、それでオッケーです。
ホンモノ共感クイズ「傷」
あなたのお子さんは学校に行っていますが、ストレスを感じやすく、学校での人間関係もいろいろと悩んでいるようです。
お子さんは悩みがあると無意識のうちに身体をかいてしまい、皮がこすれたり、傷ができるほど、かいたりすることがあります。
あるときあなたはその傷を見つけてしまいました。
お子さんは「しまった。」という顔をしています。
こんなときあなたなら、どのようなホンモノ共感の対応をしますか?
あなたが考えるホンモノ共感の言葉がけを11/14(月)16:00までにブログにコメントしてください。
来週11/16(水)に私が考えるホンモノ共感の言葉がけをお伝えしますので、この機会を活用して、不登校の改善に役立ててくださいね。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。