突然ですが、あなたは「フリースクール」をご存知ですか?
フリースクールとは、主に不登校の子供を受け入れることを目的とした施設や団体のことです。
いじめや学校になじめないなどの理由で不登校になってしまった子供をもつ親は、わが子の教育や居場所について、以下のような希望を抱いていることがよくあります。
「学校に通えなくても、教育を受ける機会を与えてあげたい・・・!」
「子供がリラックスできる環境にいさせてあげたい・・・!」
「他の子供たちや、家族以外の大人、地域の人と関わる機会を持たせてあげたい・・・!」
フリースクールは、このような希望叶えてくれる場所でもあります。
しかし、詳しいことがわからない施設に子供を預けるのは不安ですよね・・・。
そこで、今回の記事ではフリースクールの特徴をまとめてご紹介いたします。
この記事を参考に、お子様の将来の選択肢のひとつとして、フリースクールへ通うことも検討してみてくださいね。
それではまいります!
どんな子にも安心できる居場所を提供!フリースクールの基本情報
この章では、みなさんにフリースクールがどのような施設であるかを知っていただくために、フリースクールの基本的な情報をお伝えいたします!
1.子供の個性や自由を尊重してくれる
フリースクールの最大の特徴は、入学資格がなく、決まったカリキュラムもないため、子供の個性や自由を重んじた教育をしていることです。
教科書を使った勉強だけではなく、課外活動や地域との交流などを通じて、自分の好きなことを自由に学ぶことができます。
ですので、同じ教室で算数の勉強をしている子もいれば、好きな絵を描くことに夢中になっている子もいます。
2.年齢の壁を越えてコミュニケーションができるようになる
フリースクールでは、さまざまな年代の子供たちが一緒に学んでいます。
また、施設のスタッフも子供のことを気にかけて子供を尊重しながらコミュニケーションを取ります。
そのため、フリースクールに通う子供にとっては、他の子供やスタッフとのコミュニケーションを通じて社会と接点を持つことができ、フリースクールがソーシャルスキルのトレーニングの場にもなっています。
3.全国に約470校!個性やニーズに合ったスクールを選べる
文部科学省の調べによると、2015年時点では、全国に474校ものフリースクールがあります。
学費は月平均約3万3000円で、無料で利用できるところもあれば、月5万円以上かかるスクールもあり、施設により費用のバラつきがあります。
勉強に力を入れるスクール、課外授業に力を入れるスクールなど、スクール毎に特徴も異なります。
全国にはたくさんのフリースクールがあるので、それぞれの子供に合ったスクール選びができるのも、フリースクールの特徴といえます。
多様な背景を持つフリースクールに通う子供たち
全国にはさまざまなフリースクールがあり、子供の個性に合わせたスクール選びができるのは、親にとっても安心ですよね。
次に気になるポイントといえば、どのような子供がフリースクールに通っているのか、ということではないでしょうか・・・?
フリースクールにはさまざまな背景を持った子供たちが通っています。
・いじめにあった
・もともと通っていた学校で友人関係がうまくいかなかった
・勉強についていけなかった
・受験競争で疲弊してしまった
・病気で学校に通えなくなった
フリースクールでは、このような子供たちの背景にもしっかりと向き合い、個性として受け入れることで、子供たちの居場所を提供しています。
将来どうしたいかを基準に選ぼう!6つのフリースクールのタイプ
フリースクールは、それぞれのスクールの目的や特徴によって、6つのタイプに分けることができます。
子供自身が、将来どうしたいかによって、選ぶべきスクールが異なりますので、それぞれのタイプをしっかり理解して、スクール選びに役立ててくださいね。
1.子供の居場所になるタイプ
個別指導学習をしたり、社会で必要なスキルを身につけるための課外授業をしたりと、授業内容はさまざまですが、子供が安心できる「居場所」になることを目的としたスクールです。
2.学校へ復帰することが目標のタイプ
これまで通っていた学校に復帰できるよう、学習指導を重点的にしていくことを目的としたスクールです。
3.自宅訪問をしてくれるタイプ
ひきこもりなどで外出が困難な子供や、初めての場所に適応できない子供などに対して、自宅訪問をして学習指導をしたり、ゲームなどで交流したりすることで、人とのつながりをもつことを目的としています。
4.専門家が支援するタイプ
発達障害などに関する専門知識をもったスタッフが、学習面や生活面で、子供が円滑に対応できるよう、サポートをすることを目的としたスクールです。
5.医療機関と連携しているタイプ
心身いずれかの病気を抱えている子供が安心して通える場を提供するスクールです。
それぞれの子供の症状に合わせて、医療機関から適切なアドバイスを受けながら、教育を受けることができます。
6.共同生活をするタイプ
寮で他の子供たちと共同生活を送りながら、生活全体を支援するスクールです。
集団生活を通じて、ひきこもりや不登校状態から一歩抜け出すことを目的としています。
ご存知ですか?フリースクールでも受けられる卒業認定
これまでの章では、全国にたくさんあるフリースクールの特徴や、フリースクールに通っている子供たちのさまざまな背景をご紹介いたしました。
しかし、不登校の子を持つ親が一番気になる点は、わが子の学歴ではないでしょうか・・・?
実は、フリースクールに通う子供でも、学校の卒業資格を得ることができるのです。
フリースクールへの入学を決める際に、在籍している学校にも卒業資格について合わせて確認しておくといいでしょう。
1.小学生・中学生の場合
義務教育期間中は、それまで通っていた学校に籍をおきながら、フリースクールに通うことができます。
在籍している学校の校長先生が許可をすれば、フリースクールに出席した日数を在籍校の出席日数にカウントしてもらうことができます。
卒業に必要な出席日数を満たすことができれば、小学校・中学校の卒業資格を得ることができます。
2.高校生の場合
高校卒業程度認定試験を受けたり、フリースクールと通信制高校や定時制高校での勉強を組み合わせたりすることで、高校卒業資格を得ることができます。
フリースクールにはデメリットも!
ここまで、フリースクールの特徴をお伝えしてきました。
一方で、フリースクールに通うことにはデメリットもあります。
例えば、フリースクールに通うこと自体に、大きな費用がかかることや、そもそもの学校の数が少ないので、通うために何時間もの通学時間がかかる場合もあります。
もし、このようなフリースクールのデメリットに対して、億劫になってしまうのであれば、「不登校を解消する個別カウンセリング」などを試してみるとよいでしょう。