こんにちは不登校セラピーと子供自信協会の新井てるかずです。
私が最近、不登校のお子さんカウンセリングをしていると、よく聞く言葉に「多数派」と「少数派」があります。
あなたは「多数派」と「少数派」とは、どういう意味だと思いますか?
不登校の子たちの「多数派」と「少数派」の意味とは!?
実は、不登校の子たちは自分が「少数派」だと感じています。
不登校の子たちは、どういう意味で「少数派」だと感じているのか?
実際、私は不登校の子たちから、こんなふうに感じていると聞きました。
「頑張れない。」
「努力できない。」
「すぐに病んでしまう。」
「余計なことをぐちゃぐちゃ考えやすい。」
「悩みやすい。」
「止まりやすい。」
こういった不登校らしい要素を備えた自分のことを「少数派」と感じています。
そして彼らは自分たち「少数派」のことをこのように思い込んでしまっているのです。
「自分たち少数派は、世の中の多数派からは理解されない。わかってもらえない。
ほとんどの世の中の人は多数派に属している。
多数派とは、世の中の常識的な当たり前なやるべきことを何も考えずに、やれて、頑張れ、努力でき、悩んだり、止まったりしない。」
あなたはこの不登校の子たちの思い込みに対して、どう感じましたか?
不登校の子たちは、世の中は「多数派」と「少数派」に分かれていて、世の中の人の大多数は「多数派」に属していると思っているのです。
その「多数派」の人からみたら、何かあるとすぐに頑張れなくなる「少数派」は、理解できない存在、不快な存在、関わりたくない存在だと思い込んでいるのです。
そして、自分たち「少数派」の人間は、「多数派」と関わるのが怖いから、関われないし、ほんのわずかでも関わると莫大な気力を必要とするから、とても疲れると感じているのです。
これが不登校のお子さんたちが、時折、私に教えてくれる「多数派」と「少数派」という概念の意味です。
この「多数派」と「少数派」という考え方は、一般的にはわかりやすいものと思いますが、ここにはさらにもう1つ深い問題が潜んでいます。
さきほども少しお伝えしましたが、「少数派」が頑張れない、努力できないというマイナスの状態に陥りやすいことに対して、「多数派」はわかる気がしないということです。
実際、セミナーやカウンセリングで多くの親御様と接していると、実に多くのお母さんたちが、こんなふうにイライラした気持ちや不安をよくおっしゃいます。
「なぜ動かないの?」
「なぜ頑張れないの?」
「なぜ勉強しないの?」
「なぜ学校にいかないの?」
この「なぜ」という言葉には、純粋に理由をしりたいという意味も少し含まれますが、理由がわかったところで、こんなふうにイライラして言いたくなる気持ちの方が99%しめているという印象が私にはあります。
「じゃあ、とにかくやればいいじゃないの。」
「とにかく動けばいいじゃないの。」
「前に1歩進んでみようよ。」
ここに最大の問題があることがわかりますか?
もし、不登校の子が「なぜ頑張れないのか?」を理論的に親御様に説明したとしても、多くの親御様はそれを理解する力が足りていないのです。
しかも多くの親御様は、お子さんのそういうマイナスの話を長時間、聞き続けることを苦痛に感じているのです。
実際に子供のマイナスの話を長時間、もしくは何度もくり返し聞くのが苦痛だと私に訴えてくる親御様はとても多いです。
あなたは子供の口からでるマイナスの話を嫌がったりしていませんか?
子供の口を封じたくなったり、子供の話から逃げたくなったり、子供の話をプラスの内容に転換したくなったりしていないでしょうか?
おそらく多くの親御様は、思い当たるところがあるのではないでしょうか。
親御様がこういった態度をとれば、その瞬間に子供は、親御様が「多数派」の1人だと認識してしまいます。
最も身近でわかってもらわなければならない存在である親御様が、子供のマイナスの話から逃げるので、子供にとって親御様は全く安心感が得られない存在になってしまいます。
だから子供は動けなくなってしまうのです。
では、この問題はどういうふうに解決することができるのか?
この問題の解決方法は、何度も何時間もくり返されるマイナスの話を親御様が真摯にフラットにホンモノ共感で聞き続けることなのです。
もし今、お子さんの不登校が改善していないなら、おそらく親御様はお子さんのマイナスの話を避けていると思います。
だから不登校の解決のためにも、お子さんの何回もくり返されるマイナスのグタグタ話、何時間もくり返されるマイナスのグタグタ話を何回でも何時間でもホンモノ共感で聞き続けてください。
親御様がホンモノ共感で聞き続けることができれば、お子さんの「多数派」と「少数派」という概念そのものが消滅していきます。
そして、不登校の問題も自然と解決することができるのです。
お子さんの不登校の原因と解決は、実は本来はシンプルなものです。
ただ多くの親御様は、何回もくり返されるような、何時間もくり返されるような、お子さんのマイナスの話をホンモノ共感し続けることができず、おそらく途中でギブアップしてしまうかもしれません。
これは親御様にとって、最大の壁といってもいいでしょう。
なぜ、ホンモノ共感をし続けることが、最大の壁になるのか?
その理由をとても簡単にいうならば、親御様自身が共感されずに育ったからです。
このことが親御様自身の自己肯定感が低い原因であり、ホンモノ共感をし続けることができない最大の原因なのです。
この最大の原因と解決方法は、本能的な欲求である承認欲求とも関係があり、複雑なものとなっているので、詳しくは私の個人カウンセリング、もしくは魔法ことばベーシック講座でお伝えしています。
今日ご紹介した「多数派」と「少数派」という概念の意味と、お子さんのマイナスの話に対してホンモノ共感をすることは、不登校の解決の大きなヒントになるはずです。
不登校のお子さんには「多数派」と「少数派」という概念がとても生まれやすいです。
しかも不登校のお子さんは、自分のことを頑張れない、努力できない「少数派」と思い込み、世の中の大多数の人は何も考えずに努力できる「多数派」と思い込んでしまいます。
そして不登校のお子さんは「少数派」は「多数派」から、「なぜ頑張れないのか?少数派は甘えている、怠けている、ダメな人間だ。」と思われて、理解不能な存在だと思われていると思い込んでいます。
これはもともと子供のマイナス話をホンモノ共感でしっかりと聞き続けたり、くり返し聞いたりすることをほとんどの親が苦手としていることが原因となっています。
だからこそ、この問題の解決には、子供が何度でもくり返しいう、何時間でもいうマイナス話を何回でも何時間でもホンモノ共感で聞き続ければいいということです。
今回のお話はおわかりいただけたでしょうか?
もし子供のマイナスに対して、即座に拒否反応を示してしまったり、すぐに家事に逃げてしまったり、途中でプラスにひっくり返したくなったりということがあるのであれば、そこを意識して、ホンモノ共感するように心がけてください。
もしどうしても、自分1人では解決できないと感じるなら、次回の開催は未定ですが、魔法の言葉がけセミナーのご案内をお待ちください。
今年の開催はありませんが、来年、詳細が決まり次第、このメルマガでご案内させていただく予定ですので、それまでお待ちください。
ホンモノ共感クイズ「朝、起きれない。」
前回のホンモノ共感クイズには、3名の方から回答いただきました。ありがとうございます。
ご回答いただいた3名の方々、どなたも共感の姿勢が身についていると思います。
前回のクイズで1つポイントとなるのが、理不尽に「起こしてくれなかった。」と言われていることです。
これは何を意味しているのか?
実は、お子さんはこんなふうなことを暗に伝えようとしている言葉なのです。
「お母さんは、本当は僕に(私に)興味・関心がないんだろう。起きなかったら、起きなかったでいいと思っているんだろう。」
そしてこの言葉は、朝、起こすことだけに関して、お子さんが発しているのではありません。
本当は生活全般に関して、お母さんの側からの積極的な関心を持った関わりの不足をお子さんが無意識に感じているのです。
つまり、朝に関しては、お子さんから与えられたタスクをお母さんはちゃんとこなしたんだけれども、それ以外の部分で「関わり不足、関心不足を感じさせるようなものが何かあるんじゃないか?」ということを今一度、見直してみていただきたいのです。
大事なことなので、何度も言います。
お子さんの言っていることは表向きは理不尽に思えるかもしれませんが、裏では重要な改善ポイントを教えてくれているのです。
共感的な積極的な関わりをお子さんが求めているということです。
だからお子さんに対してのホンモノ共感の言葉としては、こんなふうに聞いて見るのが一番いいです。
「『お母さんがあなたが起きなくてもどうでもいいと思っている。」とあなたは思うのね。
朝、起こす以外にも、何かあなたが『お母さんがどうでもいいと思っている』場面は何かある?」
ホンモノ共感クイズ「注射こわい」
あなたのお子さんがインフルエンザか、コロナのワクチンの接種を受けに行くとします。
実際、ワクチンの接種を受けに行く日に子供がこんなことを言い出しました。
「注射こわい、いやだ。」
このままではワクチンの接種に行かなさそうな気配が見えています。
あなたはどのようにホンモノ共感すればいいでしょうか?
あなたが考えるホンモノ共感の言葉を11/15(月)16:00までにブログにコメントください。
来週11/17(水)に私が考えるホンモノ共感の言葉をお伝えしますので、ぜひ、この機会を活用して、不登校の改善に役立ててくださいね。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。