先日、魔法ことばベーシック講座の中級コースにおいて、完璧主義と強迫観念を捨てるという講義を行ないました。
この2つは親御様がもっている、よくない価値観の中でも、不登校を解決するためにかなり重要なものです。
完璧主義や強迫観念があると「こうであらねばならない。」「こうすべき。」という考えで親がガチガチになってしまい、その雰囲気が子供に伝わり、子供は親から安心感を感じることができなくなります。
つまり親子の愛着関係が壊れてしまうのです。
不登校の親御様がもっている完璧主義とは?
完璧主義というのは、ほとんどの親御様は自覚がありませんが、ほとんどの不登校の親御様がもっています。
テストで満点とろうとすることだけが完璧主義ではありません。例えば、こんなふうにさまざまな完璧主義が不登校の親御様にはあります。
- 弱いところを見せられないなどの強さの完璧主義
- つい早く早くと考えてしまう時間の完璧主義
- 相手を満足させることをしなければならないという満足の完璧主義
- なんでも右肩上がりによくなっていかねばならないという成長の完璧主義
- この完璧主義に加えて、強迫観念が強くなると強迫性障害と言われる、精神疾患の1種になります。
例えば、何度も戸締りや電気ガスの確認をしてしまったり、明日の予定の準備ができたか何度か確認してしまったりするような確認の完璧主義は、強迫性障害の1種として有名です。
それ以外にも「こうせねばならない。」「ああせねばならない。」「こうであってはいけない。」など、多く親御様に潜んでいて、しかも自覚がないパターンがとても多いです。
この完璧主義や強迫観念を親御様は手放す必要があります。
そもそも完璧主義や強迫観念に満ちた親のあり方が子供にいい影響をあたえると思いますか?
もちろん思わないですよね。子供が安心できないからです。
例えば、あるお母さんは自分が手放すこととして、次のようなことをあげました。
- 息子のできていないとこをみるのをやめる
- 朝起きないとかに気をとられるのをやめる
- 息子に早く自立してほしいというのをやめる
- 少しでも何でも結果を出したい、早く早くと思っていたのをやめる
- 相手を満足させるのをやめる
- 自分を犠牲にしたり、粗末に扱ったりするのもやめる
- 自分を責めたり、反省することをやめる
また別のお母さんはこんなことを手放すことにしました。
- 子供が外にでるとき、近所の人に挨拶しなさいというのをやめる
- 自宅で仕事をする量を減らす
- 子供が行動する前に失敗を未然に防ぐような声かけをやめる
- 子供の寝る時間が遅くても気にしないようにする
- 休日は家事を一生懸命せず、ごろごろするようにする
- 家族と一緒にいるときソファーに座ってゆったりと過ごすようにする
- 宿題をしない子供に「宿題いつやるの?」と聞くのをやめる
- 休日にゲーム以外のことをさせるために連れ出すことをやめる
多くの方は自分では完璧主義ではない、自分ではそうではないと思っていたけど、講義をうけてチェックしてみて、自分が完璧主義だということに気がつくことがほとんどです。
しかし無自覚にもってしまっている完璧主義が親御様の余裕を失わせ、苦しめているので、家族に笑顔で接することができなくなってしまっているのです。
実際、不登校の親御様ご自身は、人生を楽しむということができなくなっています。
だから、完璧主義や強迫観念を捨て去るということは、自分の人生の生き方を変えることで、余裕をもって子供に笑顔を持って接することもできるようになります。
実際、私が長期で開催している魔法ことばベーシック講座に参加している親御様から、完璧主義や強迫観念を捨て去ることによって、こんな嬉しい報告をいただきました。
「家庭の雰囲気が変わって、私が笑顔でいられることによって、子供の笑顔が増えました。」
「旦那が私の話を共感を意識して聞いてくれるようになって、イライラしなくなりました。」
「子供は以前はさみだれ登校だったのが、最近は休みたいということが減って、安定して登校できるようになりました。」
「子供が朝、頭が痛い、お腹が痛いということがなくなって、学校に毎日登校できるようになりました。」
こんなふうに親御様が完璧主義と強迫観念を捨て去ることで、子供にとても嬉しい変化があらわれます。
もし、親御様の完璧主義や強迫観念が心の中に渦巻いている状態であれば、いかに言葉尻だけで共感しようとしても子供には響かないと思います。響きにくいといった方が正確でしょう。
親御様ご自身が余裕がなく、イライラして、「ああせねば。」「こうせねば。」と考えている雰囲気が丸出しの状態で、共感が心に響いて安心して、子供の行動が変わるということは難しいからです。
もし、「共感がいまいち響いてないな。どうすればこの子の状態をもっとよくしてあげれるのだろう。」と思うのであれば、まず自分を変えること、自分の状態を良くすることを考えてみてください。
その具体的な切り口の1つが親御様の完璧主義や強迫観念です。
完璧主義と強迫観念を取り組んで捨てることができれば、必ずといってもいいほどお子さんに変化が現れる必殺技になっています。
具体的な内容や実際のワークは、複雑で1人1人の状況によって異なりますので、魔法ことばベーシック講座の中級コースで扱っていますが、現在のところ新規の受付は行っておりません。
もし自分の中にそういったものがありそうだけど、どうやって手放せばいいのかわからない、何があるのかも自分では認識できないという方は、まずは不登校の無料電話相談に以下からお申し込みください。
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ホンモノ共感クイズ「塾をやめたい」
前回のホンモノ共感クイズには3名の方からご回答いただきました。ありがとうございました。
むーみんさん
寂しいというところに焦点をあてていますね。ここに共感するのはいいことだと思います。
みわさん
寂しいというところに焦点をあてていますね。子供の決断を支持と承認されていますので、とてもいいと思います。
さくらもちさん
子供の考えに支持と承認を与えていて、とてもいいと思います。
ちなみに私が想像するにこのお子さんは勉強に対しては元々モチベーションがなく、先生と仲良く過ごせることが唯一の塾とのつながりだったと思います。
それがないと塾に行くモチベーションが一切なくなるぐらい心の土台が弱っていて、勉強へのモチベーションがないと解釈できると思います。
その土台を根本から直してあげるのがホンモノ共感であり、子供の考えへの支持と承認なんですね。
このことを念頭において、「塾をやめたい。先生いなくなったら行く理由がなくなる。」というところにフォーカスして共感してあげてください。
ホンモノ共感クイズ「お父さんとの心の対話」
あなたのお子さんは不登校です。あなたはホンモノ共感を知ったものの、今まで自分自身が共感されたことがなく、我が子にも共感で接したことがないと気がついて、変えようと懸命に努力しています。
そのおかげで、あなたとお子さんはずいぶん良い関係になってきて、お子さんもメンタル的に安定してきました。
しかし問題はお父さんです。お父さんは家族の中で一番メンタルが不安定で、自分の問題を直視しようとしません。
共感しようとしているのかはわかりませんが、子供の話を聞いているものの、どこかずれたような、さっさと片付けるような返事ばかりしています。
最近、お子さんがこんなことをいいました。
「お父さんと心の対話がしたい。お父さんとの対話はいつも表面的で薄っぺらいものばかり。これじゃあ、いつまでたっても自分はよくならない。
お父さんに変わってほしい。僕が受けているカウンセリングにお父さんも同席して、僕の奥深い心の声を一緒に聞いてほしい。」
これを聞いたお父さんは及び腰で、自分の問題点の話になると自分への否定と感じられるため、カウンセリングを避けて受けようとしません。
あなたはお父さんにカウンセリングを受けてほしいということを粘り強く説得し続けるものの、いい返事が返ってきません。
こんなとき、「お父さんがよくならないと自分もよくならない。お父さんに変わってほしい。」と訴え続けるお子さんにあなたはどのようにホンモノ共感すればいいでしょうか?
こういった場合、お父さんも完璧主義や強迫観念がうずまいていて、その自覚がないか、自覚があってもそれらはいいことだと思い込んでいる傾向が強いです。
こんなときのお子さんへのあなたが考えるホンモノ共感の言葉がけを10/23(月)16:00までにブログにコメントしてください。
来週10/25(水)に私が考えるホンモノ共感の言葉がけをお伝えしますので、この機会を活用して、不登校の改善に役立ててくださいね。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。